クラウドが拓いたデジタライゼーション ー第19回八子クラウド座談会レポート(1)

「デジタライゼーションというと何か?明確に答えられる人はいるだろうか?」という、主催者の一人である八子氏の質問から始まった、八子クラウド座談会。

19回を重ねるこの会は、もともと、八子氏がクラウドの本を書き、本に書ききれないことを座談会しようというところから端を発した会だ。

毎回、多くの方が参加され、大企業の要職の方などもいらっしゃるのだが、座談会というだけあって、フラットにお話ができるというのもこの会の魅力のうちの一つだ。

八子氏関連の過去の記事

デジタライゼーション時代の勝ち組モデル

八子クラウド座談会

デジタライゼーションの衝撃

デジタライゼーションといったとき、何を思い浮かべるだろうか?大抵の人は、「デジタルの力を使ったコト」を思い浮かべるのではないだろうか。八子氏によると、それは「デジタイズ」であり「デジタライゼーション」ではないのだという。

では、デジタライゼーションとはなにかというと、「フルデジタルの世界」だということだ。

つまり、UBERが自動車を一台も持たないように、Airbnbが宿泊施設を1軒ももたないように、デジタルの力だけで既存の産業構造を一変するような世界のことを「デジタライゼーションされた世界」と呼ぶのだ。

デジタライゼーションされた世界における勝ち組は、amazon, UBER, Spotify, Square, Google, Facebook, Tesla, Airbnbとデジタルの力で完結するビジネスモデルを構築した企業が名を連ねる。

八子クラウド座談会

そして、デジタルでビジネスモデル全体を構成する企業の怖さは、そのスピードにあり、速さにあるのだと八子氏は言う。

ビジネスモデル全体がデジタル化されることで、「多品種小ロット生産」や、「短納期・低単価」といったことも実現できる。今ここで欲しいというニーズに応えて、ビジネス全体をリアルタイムに回すことが可能となるのだ。

ここに出た企業は、米国シリコンバレーの勝ち組とも、ユニコーンとも呼ばれる時価総額10億ドルを超える企業群が名を連ねるが、実は日本でもデジタライズを果たしている企業があることを忘れてはいけない。ラクスルという巨大仮想印刷会社がそれだ。

八子クラウド座談会

ラクスルは、印刷機を持たず、クラウドを活用したマッチングを行うことでビジネスを回しているのだ。

すでに市場からの期待もアツく、これからが楽しみな企業だという。

デジタライゼーションの本質

一方、IoTによって様々なセンサー情報をクラウドに上げていくという行いが進む中、毎日2エクサバイト(2 x 1,152,921,504,606,846,976バイト)のデータが生成されつつもわずか5%のデータしか活用されていないというのだ。IoTの世界では、このデータ量を大きくしのぐデータが生成されることになるが、これらのデータを集めれば集めるほど、コンピュータ上ではほぼ現実とイコールの仮想世界(Digital Twin)を構成することが可能となるという。

この仮想世界を作ることで、様々なコトをシミュレーションできることが、デジタライゼーションのメリットとも言えるのだ。

どういうことかというと、仮想世界では現実世界をシミュレートできるので、例えば考えられない規模の台風が来たことを想定したり、主要幹線道路が遮断されたといった場合などもシミュレートすることができるようになる。もちろん、ビジネス上の動きもシミュレートすることができるから、ある特定の分野に限定していたとしても、デジタライゼーションを果たせた企業は、マーケットの動きを予測し、覇者となることも可能となるというのだ。

八子氏によると、デジタライゼーションが果たす5つの価値は以下の通りだという。

八子クラウド座談会

最後に、シスコを去る、創始者ジョン・チェンバースの言葉で締めた。

ーー「すべての企業、政府がデジタル化する時がきている。さもなくが、10年後までに今の大企業の40%が姿を消すだろう。」 ジョン・チェンバース

八子クラウド座談会では、こういったダイナミズムを下敷きに、様々なスピーカーの講演をきき、ワークショップを行うことで、デジタライゼーションを少しでも自分のものにしていくということが重要としているので、ぜひ興味を持った人は会場に足を運んで、一緒に議論をしていきたい。

八子クラウド座談会の告知は、随時Twitterのハッシュタグ、#yakocloud で発表されます。

次回、インプットコーナーで話されたプレゼンの内容に迫る。

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