製造業向けVRコンテンツを開発
小泉: それでハノーバーメッセにつながるわけですね。
武樋: はい。今回、製造業向けVRコンテンツを開発し、ハノーバーメッセ2018に出展した駿河精機に展示会用のプロモーションコンテンツとして提供しました。
この映像では、天井や床までしっかりと作り込み、制御機器の細かなシルエットまで 詳細に再現しています。工作機械の音も聞こえ、機械の中も見ることができます。 実際に設備を担当されている方は「本物と区別がつかない」と非常に驚かれておりました。

小泉: 駿河精機が持っているサーバーの中に、このデータを入れればどんな機械でも再生できると。
武樋: そうです。それが置いてある施設がCPS Lab .(サイバーフィジカルシステムラボ)で、今回そのCPS Lab.を VRで再現しました。
小泉: このコンテンツを使うメリットはどこにあるのでしょうか。
武樋: 社員の教育研修や営業に使っていただきたいと思っています。例えば、中国の工場スタッフと3Dデータで現場の人と確認しながら、密にコミュニケーションを取ることができます。
このコンテンツは、今後の弊社の事業展開のベースを作るためでもありました。そのため、VRでどこまで現実に近づけることができるのか、質感などもこだわっています。
小泉: デジタルツインの展示はいくつもありましたが、ここまで光の当たり方までコントロールされているものはなかったので、完全にリアルだと感じました。制作期間はどのくらいでしょうか。
武樋: 一概には言えないのですが、通常であれば数ヶ月から半年近くはかかるのではないでしょうか。
小泉: こういうのをまず起こして、駆動部分の制御が必要ですよね。
武樋: まさにそうです。今回は、リアルさを作るためにモデルの制作や質感を作るのに時間がかかりました。VRはリアルタイムレンダリングなので、リアルタイムレンダリングするためにモデルの軽量化や各種動作調整をかけていく必要があります。
例えばモデルデータの容量が増えすぎると、VRを体験する際に映像がガクガクしてしまうことがありますが、、今回はしっかりと調整を行っているためガクガクするようなことはありません。加えて、ハイエンドなグラフィックカードが搭載されているPCを使うことで、より快適な動作も担保してます。(下記写真)。
小泉: 本日はありがとうございました。
【関連リンク】
・Synamon(シナモン)
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。