NVIDIAとHP Inc.は、データ処理ライブラリ「NVIDIA CUDA-X」を、HPのAIワークステーションソリューションに統合し、生成AI開発の基盤となるデータ準備および処理作業を高速化することを明らかにした。
「NVIDIA CUDA-X」は、GPU向けの汎用並列コンピューティングプラットフォーム「NVIDIA CUDA」上に構築されており、表、テキスト、画像、動画を含む多様なデータタイプのデータ処理を加速する。
これには、GPU DataFrameライブラリ「NVIDIA RAPIDS cuDF」が含まれており、pandasソフトウェアを使用するデータサイエンティストの作業を、CPUのみのシステムではなく、「NVIDIA RTX 6000 Ada世代」のGPUを使用することで、コードを変更することなく最大110倍に高速化する。
「RAPIDS cuDF」およびその他のNVIDIAソフトウェアは、HPのAIワークステーション上のZ by HP AI Studioの一部として提供される。
なお、コード変更なしでpandasを高速化する「RAPIDS cuDF」は、「NVIDIA RTX」および「GeForce RTX GPU」を搭載したHPのAIワークステーションソリューションで今月中に、AIアプリ開発促進ツール「HP AI Studio」では今年後半に利用可能になる予定だ。
NVIDIAの創業者兼CEO、ジェンスン フアンは、「pandasは、何百万人ものデータサイエンティストが、生成AI用にデータを処理し準備するために不可欠なツールだ。コード変更なしでpandasを高速化することは、大きな前進となるだろう。データサイエンティストは、数時間ではなく数分でデータを処理し、生成AIモデルをトレーニングするために、桁外れに多くのデータを扱えるようになるだろう」と述べている。
また、HP社の社長兼CEO、Enrique Lores氏は、「データサイエンスはAIの基盤となるものである。開発者はこの重要な作業を支援するソフトウェアとシステムへの迅速なアクセスを必要としている。HPのAIワークステーションは、NVIDIAのAIソフトウェアとGPUコンピューティングを統合することで、お客様に強力なソリューションを提供する」とコメントしている。
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