「IoT」や「ICT」というキーワードは、近年よく目にする。
似ている単語なので、違いがわかりづらいところがあるが、それぞれの意味の違いを理解しているだろうか?
本記事では、IoTとICTの定義と関係性について解説する。
IoTとは?
IoTとは「Internet of Things」の略語で、直訳すると「モノのインターネット」となる。
あらゆるモノをインターネットに接続するということだ。
センサーによって様々なデータを収集し、インターネットを通じ解析・判断を行うことで、より良いフィードバックを受けることができるというものである。
まず、それぞれの定義についておさらいする。
ICTとは?
ICTとは、「Information and Communication Technology」の略語で、直訳すると「情報伝達技術」となる。
IT(Information Technology)とほぼ同義であると言われている。日本ではITの方が聞き馴染みがあるが、国際的にはICTの方が普及していると言われている。
さらに、ITと異なるのは、Communicationという単語が足されているように、情報を伝達するという部分、そしてそのための技術の活用方法に着目しているという点だ。
IoTとICTの関係性
それぞれの定義から、両者の決定的な違いは、モノが関わるかどうかだが、情報を伝達するという意味では、両者同じようにも捉えられる。
両者の関係性はどう考えれば良いのだろうか。
総務省の「ICTグローバル戦略」における関係性
[参考記事]
総務省、SDGsの達成・Society 5.0の実現に向けて「ICTグローバル戦略」を公表
総務省が公表した「ICTグローバル戦略」のひとつに、「AI/IoT利活用戦略」がある。
この中では、「ICTによって、SDGsの達成やSociety5.0の実現をするためにはIoTを活用することが必要だ」とされている。
つまり、IoTを活用することで、「ヒトとヒト」や「ヒトとモノ」、「モノとモノ」の情報伝達がよりスムーズになるという考え方だ。
総務省の「情報通信白書」における関係性
さらに、総務省が発行している情報通信白書を見ると、「IoTやAIの登場によって、ICT産業がさらに発展を遂げようとしている」ことがわかる。
また、ICT産業の中でもIoTが急速に普及していることが示されている。
つまり、IoTとは、ICTの中にある概念だと捉えることができるのだ。
このように、IoTとICTは独立した関係のない単語ではない。
IoTを活用し、発展させていくことで、ICTのさらなる発展や、新たな価値の創出につながるだろう。