みなさん、つながってますか?
前回、図解!IoT:スマートホーム編 ~スマートロックでつながる良さを知ろう~ということで、カギをインターネットにつなぐと、どんないいことがあるのか?について書きました。
今回は、ホームセキュリティの分野についてみていく中で、さらにIoTの理解を深めていただこうと思います。
ドロボウや空き巣の侵入を検知する
ドロボウはもちろん、窓や玄関から入ってきます。前回のスマートロックの説明で、子供は無事家に入れました。
もちろん家族なら問題ないのですが、空き巣が入ったとしたらどうでしょう?
空き巣が玄関や勝手口からほんの10分の井戸端会議のスキに侵入してくるなんてことはよくあることです。
そこで、玄関や勝手口などの前にインターネットカメラを配置します。インターネットカメラは、その名の通りカメラがインターネットにつながっているモノです。
ドアのロック状態で、留守かどうかを判断する
では、インターネットカメラは、どうやって留守かどうかを知ることができるのでしょう?
現在主流のやり方は、手元のスマートフォンで警戒状態を設定するというやり方です。しかし、IoTがつくる世界では、前回お話したスマートロックとインターネットカメラが「つながる」のです。
下の図で、スマートロックは、留守状態をインターネットカメラに伝えられるので、カギをしめるだけで警戒状態にすることが可能になります。
窓にもセンサーをつけてみる
空き巣は、玄関や勝手口からだけ入ってくるわけではありません。窓ガラスを壊して入ってくる空き巣もいるでしょう。そこで、この図に窓に張り付けるタイプのセンサーをつけます。
この手のセンサーは種類が多く、窓に張り付けて警戒状態にしておくと、窓が開くと警戒音を鳴らし通知するというものや、ガラスに張り付けるタイプのものだとガラスの振動なども感知するタイプのモノもあります。
インターネットカメラはヒトを見分けることができる
ここまでくると、防犯という面ではかなり安心感がでてきますね。
ところで、空き巣などに窓をやぶられたり、ドアがこじ開けられて侵入されたとき、インターネットカメラが侵入を検知すると書きました。
インターネットカメラはどうやって侵入者を検知したかというと、留守状態なはずなのにカメラの前を何かが横切ったり、動いたりしていることを認識しているのです。
では、もし、この家庭では犬を飼っているとしたらどうでしょう?
犬はカメラの前を横切るかもしれません。空き巣の侵入もないのに、警報がなったり、仕事中にスマートフォンに空き巣が入ったと通知が来るかもしれません。
これを回避するのが、画像認識技術です。
インターネットカメラは撮影した画像をみて、「動いているものは飼い犬なので警報をださなくてよい。」と判断するようになるのです。
インターネットカメラは売っているものすべてがこのようにインテリジェントなものなわけではないし、スマートロックや窓貼りタイプのセンサーも、どの製品を買っても、このような状態を作れるわけではありません。
実は、これもIoTをわかりづらくしている要因の一つです。
本当は、どんな製品を買ってもどれでも簡単につながるとうれしいのですが、そうはいかないのです。この辺の事情と、どうやって解決していくかを次回お伝えします。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。