マクニカとiD、1本のケーブルで通信と給電可能なAI搭載「SPEカメラ」を共同開発

株式会社マクニカと株式会社iDは、1対のツイストペアケーブルで高速データ通信と電力供給を同時に実現する「Single Pair Ethernet」(以下、SPE)技術に対応した「SPEカメラ」を開発したことを発表した。

SPEは、IEEEで規格化された技術で自動車向けに使用されており、2030年までに産機や家庭用など既存のアプリケーション向けにも拡大が期待されている技術だ。

SPEでは、1ペアのケーブルでEthernet通信とDC給電を同時に実施でき、さらにケーブル材の使用量を約1/4まで削減する。

そのため、狭小スペースや移動体への搭載に適しており、配線の簡素化とコスト削減が可能となる。

マクニカとiD、1本のケーブルで通信と給電可能なAI搭載「SPEカメラ」を共同開発
SPEの概要図

今回発表された「SPEカメラ」は、SPEにより1対のケーブルで通信・給電を同時に実施するほか、カメラ側のSoCでエッジAI処理を行い、必要に応じてサーバ側で高機能AI処理にも対応できるAI画像処理技術を搭載している。これにより、リアルタイムでの人・物体など識別が可能だ。

さらに、カスタマイズにも対応しており、SPEを自社カメラに組み込む場合は、実装基板の縮小化も実現する。

マクニカとiD、1本のケーブルで通信と給電可能なAI搭載「SPEカメラ」を共同開発
従来のネットワークシステムとSPEケーブルを使用したシステムとの違いを表した図

なお、「SPEカメラ」への給電は、PoE対応の「SPE switch」で対応しており、「SPEカメラ」からの制御プロトコルRTSPストリーミングをPCで確認することができる。推論はThundercomm社のSOMで実施している。

マクニカとiD、1本のケーブルで通信と給電可能なAI搭載「SPEカメラ」を共同開発
「SPEカメラ」のシステム構成図

今後マクニカとiD社は、両社で共同開発を継続し、今回発表した「SPEカメラ」を筆頭に、顧客のニーズに応じたカスタマイズなど、SPE製品ラインナップを拡充するとしている。また、パートナー企業との連携を強化し、SPEエコシステムの構築を推進していく計画だ。

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