ルネサス、IoTエンドポイント機器に向けたBluetooth 5搭載32ビットRXマイコン「RX23W」を発売

昨今、IoT機器ではサイバーアタックを受け、個人情報が漏洩するといったセキュリティの脅威が増大している。

そのような中、ルネサス エレクトロニクス株式会社は、IoTエンドポイント機器に向けて、Bluetooth 5.0を搭載した32ビットRXマイコン「RX23W」を発売した(暗号アルゴリズム試験「Cryptographic Algorithm Validation Program (CAVP)」の認証を取得予定)。

RX23Wは、民生・産業分野において豊富な実績を持つ高性能RXファミリに、Bluetooth 5.0を搭載したことで、システム制御と無線通信を1チップで実現する上、トラステッドセキュアIP(TSIP)を搭載しており、IoT機器で盗聴、改ざん、ウイルスといったセキュリティに関する脅威に対応できる。

ソフトウェアとして、Bluetooth 5.0のプロトコルスタック基本パッケージに加え、Health Thermometer Profile(HTP)やEnvironmental Sensing Profile(ESP)、Automation IO Profile(AIOP)など、各種標準プロファイルに準拠したAPIを提供する。これにより、ユーザは短期間でプロトタイプの開発、評価が可能になる。

また、演算性能に優れFPU(※1)とDSP機能を強化したRXv2コア(※2)を搭載し、最大動作周波数は54MHzだ。Bluetooth 5.0 Low Energyの長距離通信(ロングレンジ:400m)や2Mbps(メガビット/秒)の高データスループット、メッシュネットワークなど全機能をサポートする。また、RX23Wの受信時のピーク電流は3.0mA、受信感度は-105dBm(デシベルミリワット)@125Kbps(キロビット/秒)である。

さらに、IoT機器に不可欠なタッチキー、USB、CANなどの豊富な周辺機能を内蔵した。これらにより、RX23Wは、家電、ヘルスケア機器、スポーツ&フィットネス機器などのIoTエンドポイント機器のシステム制御と、Bluetoothを使ったセキュアな無線機能を1チップで実現できる。Bluetoothメッシュ機能を使用することにより、工場やビルディング内のセンサデータを収集する産業用IoT機器にも対応可能となる。

そして、RX23Wは外付け部品が不要になるよう、Bluetooth専用のオンチップオシレータを内蔵しており、外付けの整合回路や外付け容量も不要だ。これにより、BOM(Bills of Material)コストとボード面積を削減し、IoT機器の製造コストを低減することができる。

加えて、統合開発環境e2 Studio用に、各種マイコンの周辺機能のドライバコードの生成やピン設定をGUI(Graphic Use Interface)で実現する新「Smart Configurator」により、Bluetoothのドライバコードの生成が可能だ。

同製品の参考価格は、56ピンQFNパッケージ、512KB品の場合、10,000個一括購入時に、3.83米ドル/個(税別)で、512KBフラッシュメモリを搭載した7mm角56ピンQFN および5.5mm角85ピンBGAパッケージが用意されている。

なお、カスタムプロファイルのプログラムの生成や、それをユーザのアプリケーションプログラムに組み込むことを可能にする「QE for BLE」も新たに開発し、アプリケーション開発を支援するほか、初期の無線特性評価とBluetooth機能確認が、GUI操作で可能な「Bluetooth Trial Tool Suite」も開発、提供する。

このツールの評価機能は、電波法認証の取得時にも利用可能だ。ハードウェアとしては、アンテナを搭載し、電波法認証取得ずみのRX23Wのターゲットボードを販売開始した。参考価格は、55米ドル/個(税別)だ。

※1 浮動小数点演算を専門に行う機能ユニット。
※2 RX23WはRXv2コアを搭載しており、4.33CoreMark/MHzの高い演算性能。CoreMarkとは、米EEMBC(Embedded Microprocessor Benchmark Consortium)がCPUコアの評価に特化したベンチマーク・テスト。データの読み出しや書き込み、整数演算、制御演算などを実行させるC言語プログラム群のこと。動作周波数当たりの性能数値は、RXファミリ用C/C++コンパイラ CC-RX V3によるスコア

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