KDDI、RunPitでランニングフォームの自動解析とランナーズスペースの店舗無人化を実施

2007年の東京マラソン開催をきっかけとして、ランニングブームが到来したと言われる。笹川スポーツ財団によると、2006年において、「年1回以上ジョギングやランニングを実施する人」は約600万人だったが、2018年は約960万人と数字を伸ばしている。

ランニングスポットとして思い浮かぶのは、皇居の外周だ。皇居ランが人気な理由は、1周が5kmと距離計算がしやすいこと、信号がなく途中で立ち止まる必要がないこと、警察官がところどころに居て安心なこと等が挙げられる。しかし平日働いているビジネスマンやOLにとって、走るための着替えの準備や手荷物を預けられる場所、シャワーを浴びられる施設の確保が課題だ。

このようなニーズに応えるために、皇居周辺には多くのランナーズステーションがあり、手ぶらでも皇居周辺をランニングできる環境が整っている。そのなかでも、株式会社KDDIと株式会社毎日新聞社が運営している皇居ランナー向けランナーズスペース「Run Pit by au Smart Sports」(以下Run Pit)は、竹橋駅に直結するパレスサイドビル1階というアクセスの良さが人気を博している。

そのような中、12月18日、KDDIはRun Pitにて新しいフィットネス体験創造に向けた実証実験を実施すると発表した。実証実験の内容は大きく2点ある。1つ目はランニングフォームの自動解析、2つ目はランナーズスペースの無人化だ。

1つ目のランニングフォームの自動解析システム「Running Form Analyzer」はKDDIと株式会社Sportip(以下、Sportip)との共同で提供される。ランナーはRun Pit内にあるランニングマシーンで走る様子を、備え付けのタブレット端末にて1分間撮影する。撮影した動画から、Sportip独自のAIが、ストライド(歩幅)やピッチ(一歩にかかる時間)などを解析結果として表示する。

ランニングフォームの自動解析ご利用の流れ
ランニングフォームの自動解析ご利用の流れ source:KDDI

ランナーはランニングフォームの解析結果や走り方の特徴に応じて、ランニングシューズを推薦してもらえたり、専門家からのトレーニング指導をその場で受けられる。※推薦されるランニングシューズは、Run Pitとコラボレーションしているフランスのアウトドアスポーツブランド「SALOMON」のシューズに限定される。

解析データサンプル
解析データサンプル source:KDDI

2つ目のランナーズスペースの無人化はKDDIとedison.ai,Inc(以下edison.ai)との共同で実施される。ランナーズスペースの無人化というのは、靴下、ドリンク、高たんぱく質食品などを販売する無人店舗のことを指す。この無人ショップを利用するユーザーは、事前に無人ショップの利用登録とクレジットカードの登録が必須だ。

事前の手続きを終えたら、ユーザーはスマートフォンでQRコード認証後、入店する。その後は、商品を手にとって、店舗を出るだけで自動的に決済される仕組みとなっている。この仕組は、棚の上に置かれている4台のカメラの他、自動運転などに使われるセンサー「LiDAR」や重量センサーが、ユーザーがどの商品を取ったかをトラッキングすることで実現している。

無人店舗ご利用の流れ
無人店舗ご利用の流れ source:KDDI

なお、撮影された画像の解析には、日本及び米国の特許を取得した商品解析に強みを持つedison.aiの技術が使われているようで、安価なカメラでも精度の高い商品トラッキングが可能だという。

同実証実験は、5G時代にスタートアップ企業とともに新たな価値を創造する事業共創プラットフォーム「KDDI ∞ Labo 5Gプログラム」の取り組みで、実施期間は、2019年12月18日~2020年3月31日となっている。

今後、KDDIは5Gの活用も視野に入れて、リアルタイムで高精度なトレーニング指導、無人での商品購入に加え、受付などの無人化など、トータルでランナーズスペースの運営を高度化していくことを目指している。

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