3DCGクリエイターは、多くのデザインやコンテンツ制作向けの専用ツールを活用してプロジェクトを完成させるが、ツール群の連動が容易に行えなかったため、反復作業が発生し、ツール間でのプロジェクトやアセットのやりとりが難しかった。
そこでNVIDIAは、ピクサーが開発した、3Dパイプラインを構築するオープンなプログラム群である「Universal Scene Description(USD)」をベースとする、拡張プラットフォーム「NVIDIA Omniverse」を提供している。
「NVIDIA Omniverse」は、3DCGクリエイターが必要なアプリをつなぎ、リアルタイムで共同作業を行うことができるプラットフォームだ。

そして2022年1月4日(日本時間)、NVIDIAはCES 2023での特別公演にて、「NVIDIA Omniverse」におけるBlender(3DCG製作OS)の機能強化と、実験的なジェネレーティブAIツールを拡張したことを発表した。
さらに、3DCGを使用するクリエイター向けの「NVIDIA Studio ノートPC」への「NVIDIA Omniverse」のプリインストールおよび、数千の新しい無料のUSDアセットを発表した。
加えて、アプリやコネクタなどをダウンロードできる「Omniverse Launcher」で利用できるBlenderを新たにリリースしている。
これにより、Blenderユーザに3DジェネレーティブAI機能が提供され、シェイプキーとリギングされたキャラクターを転送することができる。
リギングされたキャラクターの頭部を再接続するには、音声ファイルからリアルな表情を自動的に生成するAI対応ツール「Audio2Face」を活用することで実行することができる。

また、「Audio2Face」だけでなく、「Audio2Gesture」「Audio2Emotion」といったジェネレーティブAIツールもアップデートされている。
クリエイターは「Audio2Face」を使用して音声ファイルから表情を生成し、「Audio2Emotion」により感情を表現することが可能。「Audio2Gesture」を使用することでリアルな上半身の動きを生成することができる。
さらに、プロ向けのビジュアルコンピューティングプラットフォームの「NVIDIA RTX」ユーザは、風景画像が生成されるツール「NVIDIA Canvas」のアップデートをダウンロードできるようになった。
これにより、360度サラウンド画像が導入され、パノラマの環境と画像を作成、概念化することができる。

「NVIDIA Research」のAI Toy Boxでは、2D入力から3Dメッシュを生成することができる。

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