株式会社TMJと株式会社AI Shiftは、コンタクトセンタにおける生成AI活用の実証実験を開始する。
今回発表された実証実験は、コンタクトセンタ全体の顧客体験と生産性の向上を将来的な目標と定める「次世代型コンタクトセンタープロジェクト」の一環として行われ、コンタクトセンタにおける生成AIの実活用を目指す。
2023年9月にTMJとエーアイスクエアが共同で開始した実証実験では、オペレータ支援の一環として、生成AIによる通話後の文章生成の自動化と、顧客応対時のマニュアル検索の利便性向上に向けて取り組み、コンタクトセンタ運営の効率化に向けて検証を行っている。
今回、さらなるコンタクトセンタにおける生成AI活用を目指し、TMJがベネッセコーポレーションから受託する業務を対象に、AI Shiftと共同で実証実験を実施する。
対象領域は、チャットボット自動回答生成と、顧客とオペレータの通話・録音データの自動要約だ。
生成AI技術を用いたチャットボット回答の自動生成では、AI Shiftが提供する「AI Messenger Chatbot」を用いて、チャットボットの回答自動生成を行う。
これにより、質問の意図を判断し、複数のFAQデータを参照に生成AIが自然文での回答を行うことが可能となる。また、FAQデータの自動生成も可能とし、コンタクトセンタのメンテナンス負荷軽減も期待される。
生成AI技術による通話データ、録音データの自動要約テキスト作成では、AI Shiftが提供する「AI Messenger Summary」を用いて、通話データ、録音データの自動要約テキスト作成を行う。
電話応対の内容を生成AIが要約・テキスト化し、格納までを自動で行うことが可能となる。また、要約結果は問い合わせ内容ごとにタグ付けも可能なため、VOC(顧客の声、ボイスオブカスタマー)分析や、通話品質診断の高度化にも寄与することが期待されている。
なお、今回の実証実験は約2か月の実施を予定とし、本番実装へ向けた精度検証を行う。今後は、実運用から得られた生成AI活用の知見を汎用サービスへ反映し、コンタクトセンタの生成AI活用を支援していく予定だ。
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