初出展のコマツ、無人運転や5G遠隔操作で変わる建設現場の未来 —CEATEC JAPAN 2018レポート4

「スマートコンストラクション」は次のフェーズへ

コマツが推進する「スマートコンストラクション」は、建設現場に携わるヒト・モノ(機械、土など)に関するさまざまな情報をIoTによってデジタル空間に再現し、最適化することで建設現場の安全・生産性を向上させるソリューションだ。

本稿で紹介してきた自動運転の建機やAR/VRのソリューションはすべて、この「スマートコントラクション」の一環となる。特に、自動運転が「スマートコントラクション」にもたらす影響は大きい。

コマツはかつて世界に先駆けてICT建機を市場投入したが、それは結果として部分最適だという一面もあったそうだ(※)。たとえば、ICT建機によって盛土の生産性を上げても、ダンプ不足の問題からその前の工程である「運土」がボトルネックになっているため、ICT建機の効果が十分に得られなかったのだ。

※関連記事:進化を続けるコマツの「スマートコンストラクション」 —ABEJA「SIX 2018」

そして、コマツは2015年に「スマートコンストラクション」を始動。IoTやAI、ドローン測量などの技術を駆使し、建設現場に全体最適をもたらすソリューションを次々と展開してきた。昨年にはNTTドコモ、SAP、オプティムと4社で「株式会社ランドログ」を設立。「スマートコンストラクション」の「データ収集基盤」と「アプリケーション」の2層を切り分け、「データ収集基盤」をオープン・プラットフォーム「LANDLOG」として展開した。

そして今回、ICT建機の進化版である無人運転の建機が登場することとなった。これにより、開始から3年経った「スマートコンストラクション」も次のフェーズへ移行していくことだろう。

コマツは展示会場で行ったプレゼンテーションにて、無人建機の遠隔操作が可能になることで、「遠隔オペレータ」なる新しい仕事が生まれるとした。

展示会場で披露された動画では、自宅にいる「遠隔オペレータ」がPCを通じて施工依頼の連絡を受け取り、「ACCEPT」した上で、遠隔操作を始めるというコンセプトが紹介された。そこで起きているのは、「遠隔オペレータ」という仕事のシェアリングである。

「スマートコンストラクション」は現場の働き方を変えていくだけではなく、こうした新しい仕事も生み出していくのだ。

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