シリコンバレー発オンラインカスタムシャツブランドである「Original Stitch」を展開するOriginal Inc.は、2018年春に構想を発表していたBodygram(ボディグラム)をBtoB事業として正式ローンチしたことを発表した。
また、Bodygramによる採寸データを蓄積し様々な用途に活用するためのデータ・プラットフォームBodyBank(ボディバンク)も同時設立した。Bodygramは深層学習等の機械学習アルゴリズムを用い、スマートフォンで正面と側面の全身写真を撮影するだけで被写体の実寸を瞬時に測定できるテクノロジーだ。
■精度99%の身体採寸テクノロジー『Bodygram』と採寸データを蓄積するデータ・プラットフォーム『BodyBank』
10億通りのデザインを可能にするオンラインカスタムシャツブランドOriginal Stitchの成長と共に、Original Inc.が次なる主軸ビジネスとして研究開発を進めてきたという採寸テクノロジーBodygramは、当初のコンシューマー向けツールとしてではなく、マスカスタマイゼーションを実現する鍵としてテクノロジーパートナー企業向けのBtoBテクノロジーとして生まれ変わった。
Bodygramは、スマートフォンで撮影した正面と側面の全身写真のアップロードと身長、体重、性別、年齢の入力のみで、周囲の背景から被写体のみを自動で抽出し、衣服を着たままで肩幅や首周りなど全身16箇所のヌード採寸を可能にする。
通常の衣服を着たまま正確な採寸が可能なため、衣服の着脱や特殊なスーツの購入は不要で、スマートフォン端末のみで手軽に身体採寸を行うことが可能となっている。
技術開発の一環として行った採寸テストでは、様々な人種・体型の被験者800名を集めBodygram採寸データとプロのテーラーによるメジャー採寸データとを比較し、ほとんどの身体のパーツで誤差を1cm以内にとどめられたことから、身体採寸精度は99%にまで到達した。
パートナー企業は、BodyBankを通じて自社ウェブサービスやアプリにBodygramによる身体採寸ソリューションを導入することが可能になる。
Bodygramによって採寸され自社サーバにフィードバックされる消費者の採寸データを活用したカスタムフィットプロダクトの提供や、アパレルECの大きな課題である、既成品ブランドと消費者のサイズのマッチング、また、精度の高い細かな採寸データを取得することによる、各種ECサービスの収益向上と返品率の改善に貢献するこが可能だ。
その他、Bodygramによる取得ボディデータの活用可能性は上記範囲に留まらず、マス・カスタマイゼーション/パーソナライゼーションのエコシステムを共に創出すべく、より多様な業界のパートナー企業との研究開発を予定している。
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