ウェアラブルとは「身に着けられる」という意味を持つ言葉で、ウェアラブルデバイスとは、身体に装着もしくは着用できるデバイスのことを指す。
主に、時計型のスマートウォッチや、イヤホンなどのヒアラブルデバイスなど、さまざまなタイプのものが登場している。
CPUやメモリ、バッテリーなどの小型化が進んだことが、ウェアラブルデバイスの発展の背景にある。ウェアラブルデバイスを装着することにより、生体データの収集、活動データの収集、リアルタイム情報の提供などが可能になっている。
ウェアラブルデバイスの市場
IDCの情報によると、ウェアラブルデバイスの世界的な出荷台数は2020年に合計3億9,600万台になると予想されている。
これは、2019年に出荷された3億4,590万台から14.5%の増加を示す。IDCは、今後、出荷量は5年間の複合年間成長率(CAGR)が12.4%、2024年には合計6億3,710万台になると予測している。
新型コロナウイルスが世界経済に影響を与えたにもかかわらず、2020年上半期はプラスの結果をもたらした。ベンダーが生産を縮小し、エンドユーザーが隔離されたにもかかわらず、ウェアラブルの需要は安定していた。
製品 | 2020年の出荷 | 2020年の市場シェア | 2024年の出荷 | 2024年の市場シェア | 2020-2024 年平均成長率 |
---|---|---|---|---|---|
ヒアラブル | 234.3 | 59.2% | 396.6 | 62.8% | 14.1% |
時計 | 91.4 | 23.1% | 156.0 | 24.7% | 14.3% |
リストバンド | 67.7 | 17.1% | 74.4 | 11.8% | 2.4% |
その他 | 2.6 | 0.6% | 4.8% | 0.8% | 16.7% |
合計 | 396.0 | 100.0% | 631.7 | 100.0% | 12.4% |
AppleWatchに見る、ウェアラブルデバイスの進化
Apple Watchを例に、ウェアラブルデバイスの進化を見てみる。Apple Watchは、2022年1月現在、第一世代が発売開始されてから、4年間で6世代の製品を販売しているが(SEを含むと7世代)、4年間で新たに追加された機能も多く、元々の機能も搭載するセンサーが高性能になることで、高度化している。
例えば、第一世代の時は、GPSが搭載されていなかったが、これはApple Watch単体での利用が想定されておらず、基本的には母艦となるiPhoneが近くにある前提での「スマートさ」であったことが伺える。
他にも、2016年時点では、まだ音声応答エンジンが世界中で話題になっていなかった。その後Amazon AlexaやGoogle Agentなどとともに、AppleからSiriが発表され、スマートウォッチにも標準搭載される流れとなるのだ。
最近では、血中酸素濃度センサーが搭載され、低酸素の状態を把握することができたり、転倒を認識して持ち主が危機状態であることを緊急通報することで、人命を救助することができたというニュースも記憶に新しい。
一つのウェアラブルデバイスのプロダクトラインで、ここまで進化しているものも、なかなかないが、Apple Watchはこの4年で大きな進化を遂げることができており、特にウェアラブルの中でもスマートウォッチの分野では業界のリーダー的存在となっている。
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大学卒業後、メーカーに勤務。生産技術職として新規ラインの立ち上げや、工場内のカイゼン業務に携わる。2019年7月に入社し、製造業を中心としたIoTの可能性について探求中。