Wind Mobility Japan株式会社は、本年3月29日より、埼玉高速鉄道 埼玉スタジアム線 浦和美園駅にて、シェア電動スクーターサービス「WIND(ウィンド)」の導入を開始した。
Wind Mobility Japanは、ベルリンを拠点とし、ヨーロッパを中心とした世界16都市でシェア電動スクーター・シェアサイクルのサービスを提供しているWind Mobilityの日本法人だ。
シェア電動スクーターとはシェア可能な電動キックボードで、MaaSの様々な取り組みが行われるなか、短距離移動の手段として注目を集めている。同社は、レンタルや返却を行うピックアップエリアを浦和美園駅改札外に設置し、サービス導入初日には15台程度を用意した。
シェア電動スクーターサービス「WIND(ウィンド)」導入の目的は、特に交通機関を利用してから目的地までのファースト&ラストワンマイルで利用できる移動手段の提供だ。現在は徒歩やタクシーの利用が一般的であるが、シェア電動スクーターの利用により、より気軽で安価な近距離移動を可能とするとしている。
電動スクーターは2輪の電動キックボードとなっており、前方ハンドル下にコミュニケーションモジュールを備えている。また、日本では電動機付自転車扱いとなるため、本体後方にナンバープレートが取り付けられているほか、利用は18歳以上、公道走行の際の車道走行、運転免許証の携帯、ヘルメットの着用(借用可能)、右左折時の手の合図などが義務付けられている。
電動スクーターのコミュニケーションモジュールは管理側のサーバーとつながっており、スクーター1台1台が4G環境を発しているため、管理側ですべてのコントロールが可能となっている。
アプリインストールで誰でもすぐに利用可能
同サービスは、レンタルから決済、返却まで全てアプリ一つで完結する。そのため、アプリをダウンロードし、電話番号、クレジットカード、免許証の登録後すぐに利用が可能だ。
アプリでは地図上に使用可能なスクーターが表示され、それぞれの電動スクーターがピンで指定した位置から徒歩で何m/何分のところにあるのかが確認できるようになっている。
利用開始したい時は、スクーターについているQRコードをアプリで読み取ることで本体のロックが解除できる。
利用後はピックアップエリアに返却し、アプリから「ライドを終了」を選択後、スクーターの写真をアプリで撮影。再度ロックがかかり利用終了となる。
基本利用料金は、ロック解除で100円+1分毎に25円が加算されていく仕組みとなっている。
平均的な自転車(12~18㎞/h)より速く、スタート時に軽く地面を蹴る程度の助走が必要な他は、ハンドルについている手元のアクセルとブレーキで速度が調節できるため難しい操作は必要ない。
ブレーキは、左手元にバーがあるほか、後方車輪にもフットブレーキがついている。


電動スクーター「WIND(ウィンド)」の詳細は以下である。
- 最大時速:19㎞/h
- 走行可能距離:40~50㎞(フル充電時)
- 制限重量:100㎏
- 基本料金:ロック解除100円+25円/分
同社は今後、1時間850円、1日2000円のレンタルプランも導入予定だという。
地域に根差したシェアリングサービスを目指す
今回のサービス導入について、Wind Mobility Japan代表取締役の及川克己氏は、「一次交通としての鉄道と電動スクーターのシェアリングがどう連動できるのか、またそれがどういう風に地域の住人の方々に利益をもたらすのか、といったところを含めたモデルケースを作りたいと思っています」と述べた。
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