STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、IoTセンサ・モジュール「SensorTile.box」を発表した。スマート機器を簡単にクラウドと接続してデータの収集・解析を行うことができる。Microsoft AzureのIoT Plug and Playの認定取得済みで、Microsoft Azure IoT Centralとすぐに接続でき、新しいデモ用プラットフォームとして活用できる。
SensorTile.boxは複数のユーザ・モードを持つ。Bluetooth Low Energyを使ってスマートフォンと簡単に接続できるため、初心者は、歩数計、アセット・トラッキング、環境モニタのアプリケーションに加え、振動モニタ、データレコーダ、傾斜計/レベル検知、電子コンパス、ベビー・モニタなどのアプリケーションに活用できる。
開発者モードはさらに柔軟で、センサを個々に起動・停止することによる消費電力の最適化、複数のセンサ・データを融合することで全体の精度を向上させるセンサ・フュージョンの活用、さらには専用の内蔵プログラムを使用した製品組み立て後の個々のセンサのキャリブレーションなどが可能だ。
また、LSM6DSOXの機械学習コアと、STM32Cube開発エコシステムのAI機能の拡張を活用し、ニューラル・ネットワークを使用したアクティビティ・トラッキングや音響シーンの判別といったパターン認識を実行することもできる。
さらに、専門性を持つユーザは、STM32 Open Development Environmentで提供されているSTM32CubeMXの初期設定ツールとコード・ジェネレータや、STLink-V3プログラマ/デバッガなどを利用して、強力なアプリケーションを迅速かつ効率的に開発することも可能である。
SensorTile.boxは、センシング、トラッキングおよびモニタリングの幅広い用途に対応している。リチウム・バッテリ(500mAh)ならびにmicroSDカード(8GB)を内蔵しており、内蔵センサは、STのMEMSセンサの幅広いポートフォリオから採用され、超低消費電力マイクロコントローラであるSTM32L4R9が制御を行う。搭載製品は以下の通り。
- 高精度温度センサ:STTS751
- 機械学習コア搭載 低消費電力6軸モーション・センサ:LSM6DSOX
- 3軸加速度センサ:LIS3DHHおよびLIS2DW12
- 地磁気センサ:LIS2MDL
- 大気圧センサ / 高度計:LPS22HH
- アナログMEMSマイクロフォン:MP23ABS1
- 湿度センサ:HTS221
同IoTセンサ・モジュールは、6月初旬に提供開始される予定だ。
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