日本マイクロソフト株式会社は、2019年6月25日に文部科学省が発表した「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」(以下、文科省最終まとめ)に対応する新しい教育機関向けソリューションとして、「マイクロソフト~新時代の学びの革新プログラム」を本日開始した。同プログラムは以下の2つで構成される。
- 「学びの革新ソリューション」
「教育クラウドとビッグデータ活用ソリューション」と「世界最先端の学びを支えるソリューション」が含まれる、マイクロソフトのソフトウェアとクラウドサービス群 - 「学びの最適 PC モデル」
文科省最終まとめで提示されたPCスペックに対応した、教育機関向けWindows 10デバイス
「学びの革新ソリューション」では、「教育クラウドとビッグデータ活用ソリューション」として「Microsoft School Dashboard」を提供する。Microsoft School Dashboardは、マイクロソフトの教育機関向けクラウドサービス「Microsoft 365 Education」に含まれるアプリケーションと、パブリッククラウドサービス「Microsoft Azure」を中心として構成された、教育機関向けのビッグデータ活用ソリューションだ。特徴は以下の通り。
- 教職員による指導や子供たちの学習履歴・行動等が蓄積されたビッグデータから、子供たちがどのように学んでいるのか、どこで躓いているのかを、教職員が仮説を立てて検証し、個別最適化された学習方法を特定したり、ベテラン教師の実践知や暗黙知をデジタルデータとして残すことで、若手世代への引継ぎを支援
- 授業や校務に必要なソフトウェアをクラウドサービスとして提供することで、学校現場でのソフトウェア管理や校務作業などを軽減
- パブリッククラウドサービスであることから、災害発生時に様々なデータが学校ではなくクラウドサービス上に保管されているため災害対策になり、遠隔授業や遠隔研修も可能で、急速に増えていくデータをいつでもどこからでもインターネットを通じて収納・利用可能
- 教育機関がクラウドに格納したデータは、その教育機関の所有物となるため、データの請負業者ではなく、教育機関自身が主導性を持ったデータの管理・活用が可能
また、「世界最先端の学びを支えるソリューション」として、以下を提供する。
- 協働学習支援ツール
公正に個別最適化された学び方改革の実現に役立つ先端技術として、「Microsoft 365 Education」とその中に含まれるコラボレーションツール「Teams for Education」を核としたソリューションを提供する。 - 遠隔オンライン教育
「Teams for Education」は、国内外の学校をつなぐ遠隔授業や、怪我・病気等で登校できない児童生徒向けのリモートでの家庭学習環境等を実現することで、多様な環境下での学びを支援する。 - Mixed Reality(複合現実)を実現するデバイスとして年内に発売予定の「Microsoft HoloLens 2」を授業に取り入れることで、臨場感あふれる体験を提供し、子供たちの様々な分野への興味の拡がりや、それを支援する教職員の指導を支援する。
- 統合型校務支援システム
「Microsoft Azure」上で校務情報の蓄積と共有を行うことで、統合型校務を提供する。 - 教職員と子供たちが日々利用するExcel、PowerPointなどのOffice製品には、データを自動的に分析する機能や、挿入した画像に適したデザインの提案、音声や文章の自動翻訳機能など、AIを活用した機能が組み込まれていることから、意識することなく、AIを活用した最新の学習環境を利用できる。
- ディスレクシアなどの学習障害の児童生徒向けの音声読み上げ機能や理解度が高まる「UD デジタル教科書体」の提供、個々の状況に応じた声がけを可能とする協働学習機能の提供により、学力、理解度の異なる子供を置き去りにしないなど、個々に応じた学びの実現を支援する。
さらに、日本マイクロソフトでは、文科省最終まとめで提示されたPCスペックに対応したWindows 10デバイスを「学びの最適 PC モデル」として取りまとめて、提案・展開を開始する。
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