株式会社 ACCESとローム株式会社は、ACCESSのエッジコンピューティングエンジン「NetFront Agent」とロームのWi-SUN対応無線通信モジュール「BP35C0」で構成される「スマートハウス向け電力マネージメントソリューション」が、ASUSTek Computerの子会社、Askey Computer Corp.(以下、Askey)の最小クラスのIoTゲートウェイ「AP5000W(RoHS)」に採用されたことを発表した。
「NetFront Agent」は、汎用ゲートウェイにインテリジェント機能を拡張し、電力消費量などのデータ収集・可視化・制御を可能とするエッジコンピューティングエンジン。ACCESSの「スマートハウス向け電力マネージメントソリューション」の要として機能する。異なる無線通信規格に準拠したスマートメータや、家電、センサー機器等を束ねて相互通信を確立することで、迅速かつ容易に、低コストでデマンドレスポンス(※)などスマートハウス向け電力マネージメントシステムの構築を実現する。
同ソリューションに、国内スマートメータで普及する無線通信規格である Wi-SUN通信に対応するローム製モジュール「BP35C0」を組み合わせることで、ゲートウェイとスマートメータ間のデータ連携を可能にしているという。
Askey製「AP5000W(RoHS)」は、コンパクトな筺体を直接コンセントに差し込むだけで利用できる、安価で使い勝手の良いゲートウェイ。Wi-Fi、Bluetooth、Wi-SUNに対応。ACCESSとロームの製品が実装された同製品を利用することで、既存・新興の電力小売り事業者や、通信事業者、ケーブルテレビ事業者、インターネットサービスプロバイダなどは、開発にかかるコスト・時間を大幅に抑えて、デマンドレスポンスなどエンドユーザへ魅力あるスマートハウス向けサービスを届けることが可能になるという。
「AP5000W(RoHS)」は、日本市場向けに Askeyより8月から販売開始される予定。また、サンプル品が7月より配布開始される予定としている。

「NetFront Agent」
ゲートウェイ機器上で動作し、センサーをはじめとする、様々な入出力機器を束ね、データの収集・出力を司る、世界最小クラスのマネージドエッジコンピューティング。データ収集・出力をはじめ、セキュリティ・FOTA(Firmware On-The-Air)・ハートビート機能(オプション)などインテリジェントな機能を付加し、データの制御・監視・可視化を Web 技術で実現。またゲートウェイ側で膨大なデータを処理し、クラウドへの負荷を減らす仕組みであるエッジコンピューティング技術としても活用できる。
優れた省メモリ性、移植性、拡張性を特長としており、BLE、Wi-SUN、Wi-Fiといった異なる無線通信規格に対応しているため、これら規格に準拠したセンサーなどIoT機器から発信されるデータを集約し、クラウドインフラへ送信する。
ローム製 Wi-SUN モジュール「BP35C0」について
「BP35C0」は、920MHz帯無線通信機能(RF)とマイコン、Wi-SUNに最適な大容量メモリを内蔵するラピスセミコンダクタ製無線通信 LSI「ML7416N」を搭載した、アンテナ外付けの小型面実装Wi-SUNモジュール。Wi-SUN ProfileのBルートとHANに対応し、最小クラスの15mm×19mmサイズを実現しているため、HEMSコントローラーや各種家電への採用に適しているという。ARIB STD-T108に準拠しており、日本の電波法認証に沿った製品となっている。
※「電力市場価格の高騰時または系統信頼性の低下時において、電気料金価格の設定またはインセンティブの支払に応じて、需要家側が電力の使用を抑制するよう電力消費パターンを変化させること」。経済産業省の定義より。
【関連リンク】
・アクセス(ACCESS)
・ローム(ROHM)
・エイスース(ASUS/華碩電脳股份)
・Askey
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