ファーウェイは11月3日、移動体通信事業者の業界団体GSMAとの共催で香港のアジア・ワールド・エキスポで開催中の「世界モバイル・ブロードバンド・フォーラム 2015」(11月3日、4日)において、「モバイル・ブロードバンド2020戦略」を発表し、今後5年間に向けたモバイル・ブロードバンド業界の展望を明らかにした。

ファーウェイ輪番CEO兼取締役副会長である胡厚崑(ケン・フー)
ファーウェイの輪番CEO兼取締役副会長である胡厚崑(ケン・フー)は、同イベントでの講演の中で「モバイル・ブロードバンド2020戦略」に触れ、次のように述べている。
「ファーウェイは今後2020年に向け、次の3つの目標を掲げています。67億人のモバイル・ブロードバンド・ユーザーをサポートすること、1ギガビット/秒の通信速度を実現すること、移動体通信網を活用したIoTにより10億のモノの接続を可能とすることです。これらの目標達成には、技術とビジネスモデル両面におけるイノベーションと、業界の垣根を超えたコラボレーションが必要です。ファーウェイは、周波数、無線インターフェース、ネットワーク・アーキテクチャ、統合型基地局、ユーザー体験を基準としたネットワーク運用を重視したモバイル・ブロードバンド戦略を推進していきます」
胡は続けて、次のように述べている。「私たちにとっての最優先事項は、引き続き人々をつなげることであり、規模と品質の両方を担保することが重要です。ユーザー体験の基礎となるのは通信ネットワークですが、通信ネットワークに注意を向けると同時に、ユーザーにも注意を向けなければなりません。ネットワークのパフォーマンスを重視するとともに、ユーザーがどのような体験をするかに留意する必要があります」
「また、IoT時代を目前にして、モバイル業界全体に巨大なビジネスチャンスが訪れようとしています。こうしたIoTビジョンを実現するには、業界間で統一された標準を策定し、コストを抑えながら、関係者間の協力を推進していかなければなりません。これら3つの要素が揃ったとき、市場の発展が促進されることでしょう」
GSMAとの共催で行われた「世界モバイル・ブロードバンド・フォーラム 2015」には、移動体通信事業者や業界パートナー、メディアなどから約1,000人が参加し、第4.5世代携帯電話技術を用いたネットワーク・キャパシティの拡張や、ネットワーク基盤の強化により実現される新たなビジネスの機会などについて議論した。
同フォーラムの開催期間中、GSMA、中国移動(チャイナ・モバイル)、スペイン・テレフォニカ、英ボーダフォン、仏オレンジ、テレコム・イタリア、ソフトバンク、米グーグル、独ボッシュなどの25人のスピーカーが各社の最新の取り組みやビジョンを共有した。また、会場では、ファーウェイのほか、上海汽車集団、ボッシュ、米フェイスブック、ドローン製品大手の仏パロットなどの業界パートナーが最新の技術やビジネス・アプリケーションを紹介しました。
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