富士通は、Siemens Gamesa Renewable Energy, S.A.(以下、シーメンス・ガメサ)にディープラーニングを活用したAIソリューションを導入し、シーメンス・ガメサが製造する風力タービンの羽根の品質検査時間の短縮を実現したと発表した。
シーメンス・ガメサは、最長75メートルに及ぶ風力タービンの羽根における品質検査時間を短縮するため、富士通の新たなAIソリューションを使用した。
同ソリューションは、超音波による非破壊試験で収集した画像をAIに学習させてモデル化することで、稼働中に羽根に不具合を来たす可能性がある製造上の欠陥を自動で識別可能にした。これにより、従来、熟練技術者が6時間を要していた1枚の羽根の品質検査における超音波画像の確認時間を1.5時間に短縮した。
なお今回、富士通は顧客の要求に合わせて作り込まれた複雑なAIソフトウェアを柔軟性のあるライセンスモデルで提供することで、シーメンス・ガメサは初期投資を最小限に抑えることができたという。
同AIソリューションは、富士通のPCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY」で構築されたオンプレミスのシステム上で作動し、風力タービンの羽根のモデル変更に対しても容易に対応できるよう設計されている。
富士通は、同ソリューションをクラウドサービスとして2018年に提供する予定だ。
【関連リンク】
・富士通(FUJITSU)
・シーメンス・ガメサ(Siemens Gamesa)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。