東芝デジタルソリューションズとファーウェイは、今年3月に産業向けIoT分野における協業に合意し、その最初のプロジェクトとしてIoT向け無線ネットワークNB-IoTのスマートファクトリー分野への活用に向けて技術検証を進めてきた。
この一環で、「モバイルブロードバンドフォーラム2017」(本年11月15日~16日、イギリス・ロンドン)において、NB-IoTを活用したスマートファクトリーソリューションを発表。両社は今後、ファーウェイが日本を含む世界各国に設置するオープンラボを活用して同ソリューションの実証実験を行い、さらに商用展開に向けた検討を進めていくとしている。
東芝デジタルソリューションズは、東芝IoTアーキテクチャー「SPINE(スパインエックス)」を活用した機器の稼働状況の遠隔監視に加え、東芝アナリティクスAI「SATLYS(サトリス)」により、異常検知・故障予知を実現するインダストリアルIoT向けソリューションを提供している。
また、ファーウェイは、移動体通信システムをエンドツーエンドで支える通信機器やスマートフォンをはじめとする端末製品などを提供している。
同社のNB-IoTソリューションは、中国、韓国、ドイツ、スペインなどの通信事業者14社により商用化されているほか、シェア自転車や家電、水道メーター、街灯、物流などの40業種・600社の企業とNB-IoTの活用に向けてオープンな協業を進めている。
今回の協業では、東芝IoTアーキテクチャー「SPINEX」上に、ファーウェイの高信頼性や省電力・広カバレッジエリアを特長とするNB-IoTソリューションを適用することで、電波が届きにくく、商用電源の確保が難しい工場屋内における機器の遠隔監視を実現するスマートファクトリーソリューションを目指すという。
【関連リンク】
・「モバイルブロードバンドフォーラム2017」
・東芝デジタルソリューションズ(Toshiba Digital Solutions)
・ファーウェイ(Huawei/華為技術)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。