日本ハム株式会社、インターファーム株式会社、株式会社NTTデータ、株式会社NTTデータSBCは、AI・IoTを活用して養豚場の働き方を改革する「スマート養豚プロジェクト」を開始する。
同プロジェクトでは、12月からインターファームの養豚場へIoT技術を導入し、AI技術開発を進めている。豚舎へカメラや温湿度などの環境センサーを設置し、豚の飼育状況をリアルタイムで把握。さらに収集したデータを基にして、子豚の健康や母豚の交配可否などをAIで判別する技術の開発を進めるという。
ニッポンハムグループでは、同技術を開発・導入することで、養豚場の飼育環境最適化による生産性の向上とともに、労働負荷軽減および少人数での効率的な飼育が可能になる。また、今まで多くを経験に頼っていた畜産業務において、ノウハウの継承や生産性・品質の安定化を図るという。
特長は以下の通り。
- 複数の豚舎の状況をリアルタイムで把握
距離のある複数の豚舎を対象にできるよう柔軟な無線ネットワーク構成を実現。また、厳しい設置環境を考慮した防水・防塵対応カメラ、温湿度等の環境センサーを設置することで、各育成ステージの豚の状況を一目でリアルタイムに把握することができる。環境センサーは、NTTデータSBCが独自に開発した通信やセンサー制御機能等を備えたマルチセンサーターミナルを採用し、取得データの拡張性を担保しつつ低コストを実現。これらのデータや画像の蓄積により、飼育成績との関連性や人が不在となる時間の状況も的確に把握することが可能になる。 - 子豚の健康や母豚の発情兆候をAIで判別
子豚をAIで個体認識し、行動を分析することで客観的なデータに基づき健康状態を判断する。これにより経験によらない安定的な状態判定ができ、疾病兆候を速やかに検知して治療を行う、豚にとって快適な温度、餌の調整を行う等、細やかな飼育管理の実現が期待される。さらに、母豚の発情兆候をAIで判別することで、今まで以上に適切なタイミングで交配を行うことが可能となり、繁殖成績の安定化、生産子豚の増加が期待される。
- 養豚業向けAIエンジンの構築
将来的にニッポンハムグループを中心とした複数の養豚場に導入し、さまざまな環境の豚を学習し判別できるようにすることで、最先端のテクノロジーを活用した養豚業向けエンジンへと拡張していく。
【関連リンク】
・日本ハム(NH Foods)
・インターファーム(interfarm)
・NTTデータSBC(NTT DATA SBC)
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