NVIDIAは、第8世代GPUアーキテクチャの「NVIDIA Turing GPU」を発表した。Turingにはレイ トレーシングを加速する新しいRTコアと、AIによる推論のための新しいTensorコアを搭載。これら2つが初めて搭載されることで、リアルタイムのレイ トレーシングが可能となる。
またNVIDIAは、NVIDIA Quadro RTX 8000、Quadro RTX 6000およびQuadro RTX 5000 GPUsなどの初のTuringベースの製品も併せて発表している。
Turingのレイ トレーシングGPUによって可能になるハイブリッド レンダリング機能を使うことで、現実世界をこれまでのPascal世代の6倍のスピードでシミュレートできる。
NVIDIAは、開発者がこれらの機能をフル活用できるようするため、新しいAI、レイ トレーシング、シミュレーションSDKにより、 RTX 開発プラットフォームを強化した。
Turingアーキテクチャには、RTコアと呼ばれる専用のレイ トレーシング プロセッサが搭載。これは、3D環境の中で光と音がどのように伝わるかという計算を最大10ギガレイ/秒まで加速することができる。
Turingはリアルタイム レイ トレーシングのオペレーションを最大でPascal世代の25倍まで高速化。また、GPUノードはCPUノードの30倍以上のスピードでフィルム効果のファイナル フレーム レンダリングに使用することができる。
TuringアーキテクチャにはTensorコアも搭載。これはディープラーニングの学習および推論を加速するプロセッサで、最大500兆/秒のテンソル オペレーションを可能にする。
これにより、AIアプリケーションが強化されることになる。高品質な動画生成を改善するDLAA(ディープラーニング アンチエイリアス)を含み、ノイズの除去や解像度のスケーリング、動画のリタイミングなどが可能。
これらの機能を持つNVIDIA NGXソフトウェア開発キットは、ディープラーニングを装備した新たなテクノロジ スタックとして、加速・強化されたグラフィックスや写真画像および動画処理を、事前に学習済のネットワークによって、アプリケーションに簡単に統合できる。
TuringベースのGPUには新しいストリーミング マルチプロセッサ(SM)アーキテクチャが搭載されており、浮動小数点データパスと並行して実行する整数実行ユニットと、前世代の帯域幅を2倍に拡張した新しいユニファイド キャッシュ アーキテクチャを追加する。
可変レート シェーディングなどの新しいグラフィックス テクノロジとの組み合わせにより、最大4,608 CUDAコアを実現し、Turingは1秒当たり16兆回の整数演算と並行して最大で16兆回の浮動小数点演算が可能となる。
開発者はNVIDIAのCUDA 10、FleXおよびPhysX SDKを利用して、サイエンティフィック ビジュアライゼーションや仮想環境、特殊効果のための微粒子または液体のダイナミクスといった複雑なシミュレーションを作ることができる。
TuringベースのQuadro GPUは、第4四半期に出荷開始予定だ。
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