NTTコミュニケーションズ(以下 NTT Com)は、対話型AIエンジンとRPAを組み合わせ、コンタクトセンターの応対から事務処理までのプロセス全体を自動化し、生産性を大幅に(※1)向上させる「コンタクトセンターDXソリューション」を、2018年12月1日より提供する。
これにより、従来の「ヒト」がメインとなって対応するコンタクトセンターに代わり、「AI+RPA」がメインで対応し業務を完結できる環境が整うことになり、電話オペレーターや店舗の従業員は顧客体験を向上させる「おもてなし」業務に注力できる働き方を実現する。
背景
近年、あらゆるサービス業や接客業において顧客体験の向上が求められる一方、特に電話確認や事務処理などの定型業務が増大している。その結果、電話オペレーターや従業員は、付加価値創造型の「おもてなし」業務に注力できていないという課題が生じている。
NTT Comは顧客のデジタルトランスフォーメーション(以下DX)を実現する「DX Enabler」として、対話型自然言語解析AIエンジン「”COTOHA Virtual Assistant”」(以下 COTOHA VA)(※2)をはじめとする高精度な対話型AIや「WinActor」(※3)などのRPA、そして大規模コンタクトセンターにおける業務自動化の豊富なノウハウを組み合わせることで、この課題の解決に貢献する。
ソリューションの特長
(1)応対から事務処理までプロセス全体の自動化が可能
このソリューションは、AIによる通話応対やRPAによる作業自動化などを単独で提供する部分最適なサービスとは異なり、顧客の業務課題を分析したうえで最適な技術を組み合わせ、業務プロセス全体の自動化を実現するソリューション。
定型業務をより効率的に対応する「AI+RPA」を導入することで、生産性の高い環境へのDXを実現する。その結果、「ヒト」は高いホスピタリティが求められる販売活動やプレミアムな顧客への応対、対面接客などの「おもてなし」に注力することが可能となる。
(2)応対精度を向上し続ける、AI運用サポートを提供
AIやシステムを導入しただけで終わることなく、応対内容のチューニングによる精度向上など、高い専門性が必要なAI運用を顧客に寄り添って提供し、継続的なDXをサポートする。
(3) 繁忙期・閑散期の業務量の急な増減に対する、柔軟な対応が可能
「ヒト」ではなく「AI+RPA」が中心となって業務を行うため、応対許容量を容易に増減でき、季節や時間帯による業務の拡張・縮小に迅速かつ柔軟に対応する。
本ソリューションを用いたNo Show対策の実証実験について
現在、飲食業において食品ロスや機会損失などによる損害が年間2,000億円にも上る「No Show」(※4)が大きな社会課題となっている。
この課題の解決に向けて、飲食店予約サイトと連携し、このソリューションを用いた実証実験を2018年12月より実施予定。
AIがSMSや電話によりリマインドを自動実行し、飲食店予約者に予約内容を再確認する。飲食店予約者との応対結果に応じて、予約変更システムへの誘導などの、事務作業をRPAが自動で実行する。これによって、飲食店の従業員に負担をかけない大量の予約確認業務を実現するとともに、飲食店予約者の利便性も向上できる環境を目指す。
※1:2017年7月〜8月に、ECサイトにおける電話での商品注文受付の自動化実験を実施。
オペレーターによる作業で想定された時間より、約60%の時間短縮に成功。
※2:NTT Comが提供する、日本語での対話が可能なAIエンジン。対話だけでなく、業務システムと連携して自動で処理を行うことも可能。
※3:WinActorはNTTグループにより開発・利用されてきた純国産「RPA」ソリューション。
※4:「予約をしていたにも関わらず、その日時になっても店に連絡なく、または店の連絡を無視して来店しないこと」
経済産業省「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート」、2018年11月
【関連リンク】
・NTTコミュニケーションズ(NTT Communications)
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。