英会話教室を運営する株式会社イーオンと株式会社KDDI総合研究所は、AIを用いた英会話スキルの評価システム「日本人英語話者向け発音自動評価システム」を共同開発した。
本年1月からイーオンがKDDIグループの一員となったことを契機に、「教育」と「ICT」を組み合わせた「Ed Tech」を推進していく一環として、AIを用いた本格的な日本人話者の発音評価システムの共同開発に取り組んでいる。
評価システムの構築では、早稲田大学教育学部英語英文学科の松坂ヒロシ教授が監修を行い、発話英語のイーオン独自の評価指標の策定を行った。以下3つの評価指標に、総合的な発音の分かりやすさの「総合評価」を加えた4軸を設定。この指標に基づき、収録した英語発話音声(30シーン、204フレーズ)をイーオンの外国人教師によって評価したという。
- 単語レベルでの発音の正確さ、単語のアクセントを評価する「音素と語強勢」
- 「リズム、リンキング(※1)、スピードを含む流暢さ」
- 文レベルでの評価となる「イントネーションと文強勢」
その結果を、KDDI総合研究所が、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学データ駆動型サイエンス創造センターの安田圭志特任准教授の音声言語処理分野での協力を得ながら、AI技術によりモデル化し、日本人英語話者の発音を適切に評価できる「日本人英語話者向け発音自動評価システム」の設計を行った。
この「日本人英語話者向け発音自動評価システム」は、イーオン生徒専用の自宅学習サポートサイト「イーオン・ネット・キャンパス」内のコンテンツ「シャドーイング&音読トレーニング(※2)」内に、「発音診断」機能として追加される。2019年1月から、一部のレベルを想定して、AIによる発音自動評価機能をパイロット導入。順次、対応レベルを増やしていくという。
※1 文章中の2つの単語が連結して発音が変わる現象のこと。
※2 生徒の受講クラスに応じて予習復習ができるレッスン連動コンテンツ。レッスンで使用するダイアローグを活用し「英文を見ないで聞く」から「音読をする」まで、7種類のトレーニングが可能。今回、新たに「発音診断」の項目が追加される。
【関連リンク】
・イーオン(AEON)
・KDDI総合研究所(KDDI Research)
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