昨今、道路や下水施設などの社会インフラの老朽化が進んでいる。
社会インフラを交換するとなると、撤去や解体費に莫大なコストが掛かかるため、適切な維持管理による安全な長期利用が重要となってくる。
生活汚水を下水処理場に送る際に利用される、汚水マンホール場(以下、マンホールポンプ)も同様だ。ただし、全国に47,000基が設置されている多くは、自治体により管理されており、特に地方においては、人口減による税収面ならびに管理人材の不足が課題となっており、ICT技術などを活用した効率化が必要となっている。
このような背景もあり、エコモットは、エコモットを含む5者(※1)と共に「ICT技術(クラウドAIシステム)を用いた汚水マンホールポンプのスマートオペレーションの実証」に取り組んでいる。
なお、本件は、国土交通省が実施する下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)の一環となる。
具体的には、まず、マンホールポンプの電流値や絶縁抵抗値といった異常・劣化の目安となるセンサーデータを取得する。
①統合監視クラウドシステム上で、取得したデータを、維持管理データ(点検、日報など)と一元管理する。
これにより、共同・広域管理を実現する。
②AIエンジン掲載検知予測システムと、①のデータを共有する事で、AIによる以上の早期検知や劣化予測を行うことができる。
これにより、点検頻度の削減や、夜間待機などの維持管理にかかる工数を最適化することが期待される。
③ストックマネジメント支援システムと、①のデータを連携することで、ストックマネジメント計画の適正な立案支援を図る。
これにより、LCCの削減や、膨大な施設の維持管理・更新費用の計画的標準化を目指す。
実証フィールドは、多くのマンホールポンプ場を有する富山市を対象に、360箇所のうち60箇所において実証を行う。
(※1)
実施者名 :株式会社新日本コンサルタント・エコモット株式会社・株式会社日水コン・北海道大学・富山市 共同研究体
実証フィールド :富山市 マンホールポンプ場 60箇所
実証期間 :2019年度~
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