パナソニック株式会社は、開発者向け「Vieurekaカメラ スターターキット」を2021年1月21日に発売する。
同キットを使用することで、AIカメラを活用した画像解析の体験が可能になり、日々の運用まで考慮した画像解析システムの開発・導入の検討が容易になる。
開発者向け「Vieurekaカメラ スターターキット」の概要
今回発売される同キットは、開発者向けのスターターキットになっている。
同キットには、
- VieurekaカメラのVRK-C301
- 専用アダプタやLANケーブル
- SDK(10種類のサンプルアプリ同梱)
が同梱されている。
SDKは、Ubuntu Linux(18.04)、C/C++、Pythonに対応。サンプルアプリは、オブジェクト検出、姿勢推定、顔検出、セグメンテーション、ARマーカー認識、ロゴ認識、人物検出、ジェスチャー認識、文字認識、オプティカルフロー等に対応している。
このキットを用意することで、デバイスから通信、クラウド上のアプリケーションまでを一括で使用する事ができる。
同キットは、マルツオンラインと共立エレショップからオンライン限定で販売される。
ただし、このキットには、Vieureka Managerには対応していないため、別途申し込みが必要だ。(申込先は、こちら)
Vieurekaとは
ところで、Vieurekaについておさらいすると、Vieurekaとはカメラの社会インフラ化を目的とした、エッジデバイスとクラウドから構成される、「眼によるセンシング」に着目しているサービスだ。
下の図のように、「Vieurekaが提供するカメラやPaaS」と、「パートナーが提供するアプリケーション」の2層構造のサービスになっていて、カメラにパートナーが提供するアプリケーションをインストールすることで、様々な用途で使用することが可能になる。
どのカメラに、どんなアプリケーションがインストールされていて、どのような状態になっているのかは、「Vieureka Manager」で一元管理されていて、設置現場に行かずにアプリケーションの管理が可能になる。
VieurekaのAI×IoTカメラ
デバイスは、AI×IoTカメラになっていて、CPUやGPUが搭載されていることで、エッジでの画像解析やディープラーニングの推論が可能である。そのため、設置現場にはパソコンや設備を設置する必要がなく、カメラのみを設置することで使用が開始できる。
また、撮影した映像をエッジで処理を行い、結果のみをクラウドに送るのでプライバシーを保護することが可能だ。
今後は、更にデバイス展開を予定しているという。
Vieurekaのアプリケーション
Vieurekaのパートナー企業は、2020年12月時点で47社になっている。パートナーと共創する事により、様々な産業分野に価値を提供することが可能になっている。Vieurekaでは、開発用ソフトウェアキット(以下、SDK)の提供やハンズオンの開催など様々な面から開発者をサポートしている。
Vieurekaとしても、小売店舗向けの来客分析サービスを提供しており、監視と併用して、人物カウントや滞留時間から販売機会を定量化する取り組みを行なっている。
以前IoTNEWSでは、IoT.kyotoのマスク対応顔認証入室管理ソリューションの事例を紹介しているということだ。
【参考記事】IoT.kyotoの、Vieurekaを活用したマスク対応顔認証入室管理ソリューション
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大学卒業後、メーカーに勤務。生産技術職として新規ラインの立ち上げや、工場内のカイゼン業務に携わる。2019年7月に入社し、製造業を中心としたIoTの可能性について探求中。