富士ソフト株式会社は、日本食研ホールディングス株式会社とのAI(人工知能)を活用した商品販売予測への取り組みに「Cortana Intelligence Suite」を導入し、両社にて日本食研ホールディングスの商品販売予測に関する有効性が検証できたと発表した。
近年、AIを活用したビッグデータ解析や機械学習(Deep Learning)などがビジネスにおいても本格的に活用され始めているが、同社は、マイクロソフトのAIプラットフォームである「Cortana Intelligence Suite」を導入し、さらに、同社製のコミュニケーションロボット「PALRO」に搭載している同社開発のAIを組み合わせた付加価値の高いAIサービスの提供を目指し、検証を進めてきた。
今回、日本食研ホールディングと共同で、AIを活用した商品販売予測の有効性について検証し、主力商品となる414商品の内、正答率が9割以上の商品数を従来の6商品から156商品にまで増やし、正答率が7割未満でしかなかった商品数を、352商品から167商品にまで減らすことに成功。これまで人の手によって傾向分析されていたデータに対し、「Azure Machine Learning」での回帰分析に、独自の分析手法と、天気、外気温、カレンダー、イベント情報などといった外部の相関データを組み合わせることにより今回の精度向上を実現したという。
また、未だ正答率の低い商品に関しては、社内SNSや営業日報などの現場の声、及び機械学習の手法を取り入れた傾向分析を追加で行いながら、更なる精度アップを図っていくという。
<AIを活用した商品販売予測への取り組みについて>
実施内容 | 日本食研ホールディングスの商品販売予測 |
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実施期間 | 2016年4月~7月 |
使用データ | 日本食研ホールディングス 過去5年分の販売データおよび天気/外気温などの販売に影響を与える外部データ |
使用システム | マイクロソフト「Cortana Intelligence Suite」 |
検証内容 | データを「Cortana Intelligence Suite」に取り込み機械学習させ、将来の商品販売予測の有効性を検証 |
検証結果 | 予測を実施した414商品のうち、全体の40%になる156商品で正答率9割以上をマーク |
効果 |
・売上予測に基づく適正な商品生産 ・適正在庫の実現 ・製造過多による廃棄ロスの削減 ・在庫切れ等による機会損失の削減 |
今後、同社独自の分析手法と「Cortana Intelligence Suite」を組み合わせたAI導入サービスの提供を開始し、「Azure Machine Learning」のみならず、さらには、「Microsoft Cognitive Services」による視覚、音声、言語の AI アルゴリズムを活用した幅広いサービスメニューの充実を行うという。
【関連リンク】
・富士ソフト(FUJI SOFT)
・日本食研ホールディングス(Nihon Shokken Holdings)
・マイクロソフト(Microsoft)
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