株式会社オプティムは、IoT時代に最適化された新型OS「OPTiM Cloud IoT OS」(以下 Cloud IoT OS)を、パートナー向けに提供開始した。これにより、パートナーはIoTプラットフォーム基盤を活用できることにより効率的な開発が行えるようになり、さまざまな産業分野でのサービス構築と応用を素早く実現できるようになる。
Cloud IoT OSは、直感的かつ安全なIoT端末の管理・制御、データの蓄積・分析、クラウドサービスとの連携まで、包括的に実現するOS。従来のIoTプラットフォームのような機器の“接続・管理・閲覧”にとどまらず、IoTデバイスから取得したデータに対して、画像認識・音声認識などの人工知能の手法を用いた高度な解析を可能とする。
解析により得られたデータは、行動や意思決定へと繋がり、課題の解決や問題・事故の予防に貢献する。さらに、業界ごとに異なる多種多様なシーンに対応したアプリケーションをCloud IoT OS上でパートナーが開発、販売することもできるため、多岐にわたる業界でCloud IoT OSを利用できるという。
Cloud IoT OSは、さまざまな産業において活用が期待されるデバイスである、ドローン、ネットワークカメラ、スマートグラス、ウェアラブル、センサーなどに対応している。接続方法は、デバイスにSDK(※1)を組み込んで接続する「デバイス組込型」、スマホにSDKを組み込んで接続する「スマホ中継型」、デバイスを接続するゲートウェイにエージェントをインストールして接続する「ゲートウェイ中継型」、NAT(※2)越えの設定により接続する「クラウド接続型」の4つの方法があり、さまざまなシーンでの活用が可能となっている。
デバイスから取得するデータは、画像・動画・音声・自然言語・時系列など、複数かつ膨大でデータ形式もさまざまだが、人工知能により解釈されることで、現状把握や未来予測の判断材料となる。さらにCloud IoT OSは、各社から提供されている人工知能の解析手法や精度、顧客の環境に最適な手法を利用できる仕組みが備えられ、これからIoTの活用を本格的に考える顧客にも、すでに運用を開始して一部環境を持っている顧客にも、導入しやすいプラットフォームになっているという。
今回、パートナーには、「開発者用アカウント」と「API(※3)ドキュメント」が提供される。
Cloud IoT OSは、デバイスの接続・モニタリング・リモートコンフィグ・ファームウェア管理を行う「デバイス管理」と、データを分析して二次利用する「サービス」、OSでのユーティリティの役割を果たす「PaaS」を備えている。中でも、「サービス」の機能を拡張するものとして“エンジン”と“ドライバ”が存在し、今回の提供範囲はその“エンジン”と“ドライバ”の開発時に必要な開発者用アカウントと、Cloud IoT OSの連携API仕様の提供となる。
- ドライバ(LAMBDA Driver):デバイスから受け取ったデータをさまざまなアプリケーションに出力する機能。
- エンジン(LAMBDA Engine):目的に応じて元データを加工し、結果をアプリケーションで表示する拡張機能。
Cloud IoT OSは以下のようなパートナーへ提供される(※4)。
・研究開発や実証実験を行う実験フィールドを持っている。
・Cloud IoT OS上で動作するエンジンやドライバ開発を行う開発者を持っている。
※1 SDK:Software Development Kitの略。ソフトウェアなどを開発するために必要な技術文章やツール群をひとまとめしたもの。
※2 NAT:Network Address Translationの略。IPアドレスを変換する技術であり、2つのTCP/IPネットワークの境界にあるルーターやゲートウェイが、双方のIPアドレスを自動的に変換してデータを転送する技術。
※3 API:アプリケーションプログラムインターフェイスの略。プログラミングの際に使用できる命令や規約、関数などの集合体であり、APIを利用してその機能をアプリに搭載することができる。
※4 提供に際して一定の基準があるため、パートナー全てに提供することを保証するものではない。
【関連リンク】
・オプティム(OPTiM)
・OPTiM Cloud IoT OS
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