株式会社みずほフィナンシャルグループ、株式会社みずほ銀行、株式会社 日立製作所(以下日立)の3社は、日立の人工知能Hitachi AI Technology/H(※1)を活用したみずほ銀行の営業部門のセールス力向上と企画部門の業務効率化に向けた実証実験を2017年4月3日から開始する。同実証実験は<みずほ>が中期経営計画で挙げる「オペレーショナルエクセレンス(卓越した業務遂行力)」の追及・実現に向けた施策の一環として実施するものだという。
同実証実験は、営業部門と企画部門の2部門を対象として実施。
営業部門では、対象の4店舗155名の営業部員を対象に、PC操作時間、メール送受信回数、出社・退社時間、顧客訪問回数などの行員の行動履歴データと、若手とベテラン行員の比率、社内資格の取得数など組織属性データ、日立の名札型ウェアラブルセンサー(※2)を着用して取得した行動データ(身体運動の特徴パターン)をHitachi AI Technology/Hで分析し、売上額や新規契約獲得数といった営業部門における主要業績指標(KPI)と相関性の強い要素を抽出する。この分析結果を活用し、営業部門のセールス力向上に向けた取り組みを検討する。
企画部門では、業務効率を阻害する要因の発見や業務改善策の有効性の検証を行い、さらなる業務の効率化に向けた取り組みを検討。具体的には、1部署30名の行員を対象に、履歴データと行動データをHitachi AI Technology/Hで分析し、組織の生産性と相関の強い要素を抽出する。またあらかじめ検討した業務改善策を実践する場合としない場合のデータを比較することで効果を検証する。
3社は、今回の実証実験に先駆け、2016年5月から9月にかけて、企画部門の約30名の行員を対象に、ウエアラブルセンサーを活用した予備実験を行った。その際、業務改善策として、コミュニケーション方法の見直しなどを導き出している。今回の実証実験は、対象部門を拡大するとともに、さらに改善策の具体化を図るものとなる。
※1 Hitachi AI Technology/H:ビジネスに関連する大量かつ複雑なデータの中から、売上やコストなど組織のKPIとの相関性が強い要素と、その改善施策の仮説を効率的に導き出す人工知能。
※2 ウェアラブルセンサー:加速度センサーや赤外線センサーなどを搭載したウェアラブルセンサー。身体の動きに関するデータを計測し、統計的分布特性に着目することで組織活性度を算出する。
【関連リンク】
・みずほフィナンシャルグループ(MHFG)
・みずほ銀行(Mizho Bank)
・日立(HITACHI)
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