パナソニック株式会社の社内ベンチャー制度にて設立したPUX株式会社は、AI学習を活用した独自アルゴリズム開発により、カメラ画像の人物検出精度を飛躍的に向上させた、AI学習型人物動線計測ソフトウェア「Softsensor Analytics Edge」のライセンス提供を2017年4月より開始した。IoTプラットフォーム事業者向けに提供を推進するという。
昨今、AIやIoTへの取り組みや関連技術が急速に普及する中で、店舗、商業施設、工場等の様々な場所で、顧客や従業員の位置情報に関する多種多様なデータの取得および分析を実施する試みが行われている。一方で、ビーコンやWi-Fi等のセンサーでのデータ取得は、センサー数の増加によるハードウェアコストの負担や運用負荷等も課題になっており、カメラ画像の活用による分析への注目と期待が高まっている。
AI学習型人物動線計測ソフトウェア「Softsensor Analytics Edge」は、カメラ画像を高精度に人物検出・トラッキング(人物追跡)することによって動線計測を実現し、カメラ画像上や平面図上へ人物動線を描画することができるアプリケーションパッケージ。AI追加学習により、店舗・商業施設のみならず、工場における作業等のシーンにおいても、高精度な動線計測が可能。さらにPCから動線計測データをリアルタイムにサーバシステムへ送信できるなど、エッジコンピューティング向けの機能を搭載し、IoTプラットフォームの構成に合わせて応用することができるという。
「Softsensor Analytics Edge」の特長は以下の通り。
- 動線計測データをサーバにリアルタイムに送信
カメラ画像の人物検出/トラッキングおよび動線計測を高精度に行い、動線計測データをオンプレサーバやクラウドサーバへリアルタイムに送信できる。 - 直感的なUI
動線計測データをPC上でリアルタイムにカメラ画像や平面レイアウト上に描画し、直感的に動線を確認することができまる。 - 動線計測データ動画の録画と再生
動線計測データは、描画されたカメラ画像・平面レイアウトとともに動画として保存することができる。動画は、一覧表形式で表示され、再生確認およびイントラネット上で共有可能。 - 人物検出精度向上のためのAI追加学習
AIを活用したカメラ画像の追加学習により人物検出精度を向上させることで、さらに高精度な動線計測が可能。これにより、ヘルメット着用や特殊な装備をした人物等の検出精度を高めることができる。 - 「Microsoft Azure」、「Amazon Web Services」などの主要クラウドサービスに対応した送信データ形式
主要クラウドサービスに対応しており、PCからの動線計測データを元に、顧客のニーズに応じた独自のデータ可視化・分析アプリケーションを容易に開発できる。
「Softsensor Analytics Edge」の動作環境は以下の通り。
- 対応OS :Ubuntu Linux 14.04LTS以降、Windows 7, 10
- 推奨CPUスペック:Intel Core i5 1.6GHz(2 Core)以上
- 推奨メモリ :8GB以上
- 推奨ストレージ :10GB以上(録画機能を使用する場合、別途必要に応じたディスク容量が必要)
【関連リンク】
・パナソニック(Panasonic)
・PUX
・Softsensor Analytics Edge
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