株式会社Preferred Networks(以下、PFN)は、自動運転技術やがん診断をはじめとしたディープラーニングなどの研究開発用プライベート・スーパーコンピュータを、本年9月より稼働した。
NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)と株式会社NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)の高速演算処理(GPU)プラットフォームを採用。計算ノードにはNVIDIAのTesla P100 GPUを1,024基搭載している。
PFNは、ディープラーニングの研究開発や関連技術の迅速な実用化のため、最新GPUによる高速かつ潤沢な計算環境を必要としていた。また、GPUの稼働にあたっては高電力の確保、排熱処理、ネットワークの高速化が課題となっていた。
これらの課題を解決するため、PFNは、GPUサーバーにおける高い技術力と豊富な実績、最先端のデータセンター構築ノウハウを持つとされるNTT Comグループのマルチノード型GPUプラットフォームを採用し、PFN独自の並列分散学習技術ChainerMNを活用するための大規模なマルチノードの深層学習用研究開発基盤を構築するに至ったという。
今後、PFNは今回構築したプライベート・スーパーコンピュータを活用し、オープンソースの深層学習フレームワークChainerの高速化を進めていくとともに、大量の計算資源を必要とする交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケア分野での研究開発を加速させる意向だ。
また、次世代GPU「Volta」ベースのNVIDIA 製Tesla V100の導入も検討しているという。
【関連リンク】
・プリファード・ネットワークス(PFN)
・NTTコミュニケーションズ(NTT Communications)
・NTTPCコミュニケーションズ(NTT PC Communications)
・エヌビディア(NVIDIA)
無料メルマガ会員に登録しませんか?

技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。