NVIDIAは本日、Voltaアーキテクチャを搭載したPC用GPU「TITAN V」を発表した。同製品は科学シミュレーションの演算処理に力を発揮し、その211億個のトランジスターは、前モデルの9倍となる110 TFLOPSの能力と高いエネルギー効率を実現するという。
「TITAN V」は本日より、NVIDIAストア(一部の国および地域を除く)において、2,999ドルご購入することができる。
NVIDIAスーパーコンピューティングGPUアーキテクチャーがPC用に
「TITAN V」が搭載するVoltaアーキテクチャを特徴付けるのは、GPUの中心にあるストーリーミングマルチプロセッサーの大幅な再設計だという。これにより、エネルギー効率が前世代のPascalデザインの2倍になり、同じパワーエンベロープでパフォーマンスの向上が可能になった。
新しいTensorコアは特にディープラーニング向けに設計されており、ピーク時のTFLOPS値は最大で9倍にもなる。Voltaはまた、独立した並列の整数データパスと浮動小数点データパスを利用し、演算とアドレス計算が混在するワークロードでさらに高い効率を実現するという。
L1データキャッシュと共有メモリーユニットを新たに組み合わせることにより、パフォーマンスが大幅に向上すると共にプログラミングも簡素化される。
また、「TITAN V」は、NVIDIA向けにカスタマイズされたハイパフォーマンスなTSMCの12 nm FFN製造プロセスに基づいて製造されており、Voltaの12GB HBM2メモリーサブシステムも、メモリー帯域幅を最先端の方法で活用できるよう、細かく調整して組み込まれているという。
NVIDIA GPU Cloudの無料AIソフトウェア
「TITAN V」は、PCを利用してAIやディープラーニング、ハイパフォーマンスコンピューティングの作業をこなしたい開発者に最適なラインナップだ。
「TITAN V」のユーザーは、無料のNVIDIA GPU Cloudアカウントにサインアップすれば、GPUに最適化されたAI、ディープラーニング、HPCの最新ソフトウェアにアクセスできる。
このコンテナーレジストリーは、NVIDIAに最適化されたディープラーニングフレームワーク、サードパーティーが管理するHPCアプリケーション、NVIDIA HPC可視化ツール、NVIDIA TensorRT推論オプティマイザーなどから構成されている。
【関連リンク】
・エヌビディア(NVIDIA)
無料メルマガ会員に登録しませんか?

技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。