NVIDIAとPure Storageはこのほど、Pure Storage FlashBlade と NVIDIA DGX-1 に基づく新しいオファリング「AIRI」 (AI 対応インフラストラクチャ) をリリースした。
多くの企業にとって、自社のデータセットは、ディープラーニングのコンピューティング能力に投資を行う理由となる。自動運転車用ソフトウェアの開発がその好例といえる。
何百台もの車両がそれぞれ 1 時間あたり 1 テラバイトを超えるデータを生成することから、開発者は GPU を利用したディープラーニングに多額の投資を集中させている。
一部の組織は、1 台のディープラーニングアプライアンスを多用して何とか乗り切ろうとするかもしれないが、一般的に、モデルのトレーニングにかかる時間を数年単位から数日単位に短縮するには、数十、あるいは数百というノードが必要だという。
その際の課題は、必要とするスケーラブルなパフォーマンスを提供できるアーキテクチャを開発して展開する作業を引き受けられる準備が整っているかどうか、そして、導入するためのリソースが揃っているかどうかということになる。
組織がスケーラビリティの高いアーキテクチャの展開を加速する方法を見つけられるように、Pure Storage と NVIDIA は、ディープラーニング向けの インフラストラクチャ オファリングとして AIRI をリリース。AIRI は、NVIDIA DGX-1 AI スーパーコンピューターと Pure Storage FlashBladeを組み合わせた能力を拡張するだけでなく、スタック全体にわたるエンタープライズグレードのサポートによって裏打ちされている。
AIRI は、NVIDIA DGX-1 と Pure Storage FlashBlade を組み合わせたものをモジュール型構成要素として使用し、あらゆる企業で AI の能力をスケーリングできるよう設計されているという。
AIRI の特徴は次のとおりだ。
- AIRI の設計は、実際の展開を通じて具体化された。NVIDIA DGX-1 と Pure Storage FlashBlade を連携させ、DGX-1 に搭載された GPU にデータが常に供給されるようにする能力の妨げとなるボトルネックを取り除く。たとえば、Paige.AI では、このテクノロジを採用し、腫瘍学で AI を利用して臨床診断や治療を促進させる取り組みを加速している。ほかにも、Element AI が自社のビジネスだけでなく顧客のビジネスに対しても、AIRIによって「インフラストラクチャの複雑さによる障害を解消する」チャンスを見いだしているという。
- AIRI は、Pure Storage と NVIDIA の共同チームによって有効性が確認されているほか、公開されているリファレンスアーキテクチャによって裏打ちされている。そのドキュメンテーションは、顧客が自社のデータ センターに AIRI ベースのインフラストラクチャを展開する際に期待できるパフォーマンスについての安心材料となる。
- AIRI ではシンプルなモジュール型の手法を取り入れているため、顧客は、設計に関する多くの推測作業や時間のかかるシステムの構築と調整作業を行わずにスケールアップが可能。また、この作業をすでに行った NVIDIA ディープラーニング パートナーである ePlus、FusionStorm、Groupware、Trace3、WWT (北米)や、PNY (欧州) といった企業からノウハウが得られるほか、これらの企業から提供されているいつでも展開可能なアーキテクチャを利用し、各社のサポートを受けることができる。
【関連リンク】
・エヌビディア(NVIDIA)
・ピュア・ストレージ(Pure Storage)
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。