NECは、画像データを用いた検品業務の効率化などを実現する、NECのAI技術群「NEC the WISE」の1つであるディープラーニング(深層学習)技術を搭載したソフトウェア製品「NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習」を強化し、本日より販売活動を開始する。
「NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習V2.2画像解析版」の価格は375万円(税別)からで、2018年6月4日より販売を開始。また、「NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習V2.2マッチング版」も375万円(税別)からで、販売開始日は2018年5月21日だ。
不良品を検出する検品業務にAI(機械学習)を導入する際、良品・不良品双方の画像データを1000件規模で事前学習する必要があるが、製造精度の高い日本の工場などでは、不良品データを大量に収集する事が困難なため、検品業務にAIを導入しにくい、という課題があった。
「NEC Advanced Analytics – RAPID機械学習」は、高精度な画像認識やデータ関連性の分析を行う軽量・高速なAIエンジンとして、工場ラインでの検品業務などに活用されている製品。
今回新たに、良品データのみで学習可能なOneClass分類アルゴリズム(※)を導入することにより、製造品質が高く不良品データを入手しにくい製造業においても、検品業務にAIが適用可能になったという。
※1種類の画像データのみを学習させることで、2種類の画像データの分類を行う機能。良品データのみで学習し、異常箇所を検出するモデルを生成する。
強化した内容は以下の通りだ。
- 不良品データが少ない検品業務でもAI(機械学習)を適用可能:
AI(機械学習)を活用した画像解析において、良品データのみで学習可能な分析手法であるOneClass分類アルゴリズムを導入。製造品質が高く不良品データが入手しづらい検品業務にも、AIを適用できるようになった。 - ナビゲーションによる画面操作で分析が容易に:
操作画面のインターフェースを刷新し、分析機能を全て集約。ナビゲーションに従った操作が可能となり、分析専門家以外の利用者でも容易に分析可能になった。 - 数字情報を含むテキストデータのマッチング分析が可能に:
企業の人材採用や離職防止などで活用されているテキストデータのマッチング分析において、従来はテキストとして取り扱っていた数字情報を、本来の数字としての意味を保ったまま解析できるようになった。
なお、2017年5月に開設したパートナー企業との協業プログラム「NEC Software WORKS for RAPID機械学習」の参加企業数は50社を超え、ワークショップや技術交流会などで得られたノウハウを活用し、参加企業自らのデジタルトランスフォーメーションの実現に貢献しているという。
【関連リンク】
・日本電気(NEC)
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