モデルのトレーニング
モデル作成の際に「Create」をクリックすると、モデルをトレーニングするジョブが実行される。
ジョブが実行されている間、その学習の遷移は学習中も常に更新されており、その様子はDIGITSのインターフェイスから進捗状況を確認することができる。
モデルの学習は、今回の実施したものでおよそ5時間で終了した。
モデルの学習が終了すると、インターフェイスがグリーンになる。
「トレーニングの進行状況」や「CPU/GPUの使用率」「メモリの使用状況」「ハードウェアの温度」などの各種レポートは、学習を行っている間もリアルタイムに更新され、グラフで視覚化された状態で確認できる。
以下は、学習が完了した時点までのモデルの正確さを時系列で表わしたグラフである。
学習の進み具合を示す横軸(Epoch)が進むにつれて、学習時および検証時のロスが減り、「正確さ」が早期の段階で80%を超えて、その後、緩やかに80%以上で安定する様子が確認できる。
モデルのテスト
それでは、実際にトレーニングされたモデルを使ってテストしよう。
テストも同じくDIGITSのModelsの画面から行なうことができる。
トレーニングが完了するとグラフの下に、モデルのダウンロードのための項目とテストのための項目がが現れる。
「Test a single image」の欄にあるUpload imageから、トレーニングに使った画像を読み込ませると、以下のように識別された。
上の猫は「cat」または一部を「dog」と判定されており、下の猫は「cow」や「sheep」と判定されたようである。
次に、手持ちの画像をアップロードして判定したところ、結果は下図のようになった。
全面に写っている犬はしっかりと「dog」と識別されており、一部に「cat」と識別がされているようである。奥に「person」と識別されている枠も見られた。
ディープラーニングに最適なマシン
2回にわたって「DeepLearning BOX」を使った深層学習を行う様子を紹介してきたが、初学者の筆者であってもスムーズにディープラーニングを始めることができた。
筆者も自己学習のため、自前で環境を用意して深層学習のサンプルなどの実行を行ったが、深層学習で使用するツールやフレームワークは、特定のOS・ハードウェアといった環境に依存するケースや、使用するライブラリやフレームワークのバージョンの組み合わせが厳密にあってないと動作しないなど、調整が非常に難しく、フレームワークに付属するサンプルの実行すらうまく動作しない場合もあった。
「DeepLearning BOX」は、ディープラーニングに必要な「ハードウェア」や「フレームワーク」「ツール」「ライブラリ」がきっちりとまとめられており、ディープラーニングしたいエンジニアが、幅広く利用できるマシンと言えるだろう。
【関連リンク】
・DeepLearning BOX
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