東芝のマイスターシリーズに見る、スマートファクトリーの要点 -設計・製造ソリューション展2018レポート1

マイスターシリーズ(Meisterシリーズ™)について

東芝のMeisterシリーズ™は、モノづくりのためのプラットフォームだが、特徴は過去何が起きて、今何が起きていて、今後どうなるのかということについて、時系列で状況がわかるソリューションだという。

Meister PLM™、Meister SRM™やMeister MES™など様々なモジュールが提供されていて、他社のサービスとの接続も容易だという。

ある程度の利用シーンは想定されていて基本形があらかじめ準備されているので、状況に応じてカスタマイズして使うことができる。

リアルで起きている情報をデジタル上に取得することができるようになってきた昨今、「細かな部分を見たり、俯瞰してみたり、時系列でみるという見方」が必要だと、東芝デジタルソリューションズ株式会社 インダストリアルソリューション事業部 デジタルトランスフォーメーション推進部 担当部長の福本勲氏は言う。

東芝のマイスターシリーズ

しかも、「5M1E(man, method, measurement, material, machine, environment)の視点で把握できなければならない」というのだ。

そのために、デジタルツインのソリューションを提供していて、単純に生のデータだけを使っても、業務へのフィードバックは難しい。そこで、ERPが持っていたビジネスのデータやPLMの設計データなどとの紐付けが重要になるという。

デンソーの世界60カ国の工場でも、このソリューションは採用されていて、少し先に何が起きるかをとらえて、マネージしようとしているということだ。

また、展示では、製造ラインのイメージが紹介されていた。

東芝のマイスターシリーズ

デモでは、QRコードで一品一品の管理をし、異常判定をしたうえで、モニタリングしていて、今の状況が取得できるのはもちろんのこと、問題があった場合に少し前の状況をみることができるといったことができるデモンストレーションが行われていた。

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また、福本氏によると、「工場をスマート化して、工場内をつなぐことは重要だが、そのデータをどうフィードバックするか、他のシステムを含めた系全体をユーザ視点で最適化することが重要で、その場合、他社のシステムともつなぐ必要がある。」という。例えば、サプライチェーンが途切れた時にどうするかなど、様々なことを考慮することが重要なのだ。

例えば、3時間後に生産設備が壊れると予知保全ができたとしても、3時間後に「確かに壊れた」ということがわかっても意味がなく、壊れる前にパートナー企業も含めどう対処するのかを考え、対処できないと意味がないのだ。

つまり、今後は、工場の中だけに閉じず、関係企業を含めた系全体での取り組みが期待されている。

東芝のAI、RECAIUSとSATLYS

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RECAIUSについては、東芝がワープロなどで培った日本語の言語能力が活きたAIサービスだ。

通常クラウドサービスとなっていて、いわゆる自然言語処理を行うものなのだが、今回の展示ではローカルの環境でもわずか300KB程度のサイズで音声対話ができるソリューションを展示していた。

クルマの中にRECAIUSのモジュールを入れ込み、音声によって空調を操作するというものだ。ただ、ローカル版の場合は、ルールベースになっているので、複雑な対話はすることができないのだという。

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また、SATLYSのほうは、東芝メモリーの工場において、従来ウエハーの品質検査を顕微鏡を使って目視でやっていたのだが、故障の分類を自動化したり、どの工程に問題があったかなどの原因究明を行うというシーンで活用されているのだという。画像解析と推論、予知、予測に強いAIだ。

ARコンテンツを簡単に作成できるソリューション

VR,AR,MRなど様々な拡張現実の技術があるが、現場で使いやすいのはARだ。しかし、その一方で、そのコンテンツを作る作業は簡単ではない。

そこで、今回の展示ではコンテンツを簡単にできるソリューションが紹介されていた。

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あらかじめ準備した写真に対して、テキストや画像、動画を簡単につけることができる。

マーカーを定義しておくと、マーカーをカメラで撮ると説明が出てくるという仕組みだ。

関連リンク:
東芝デジタルソリューションズ株式会社
Meisterシリーズ

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