2018上半期のスマートシティのトレンド(前編)

アリババ

中国のアリババ社はマレーシアの首都クアラルンプール市を始め、全国で「City Brain」というビッグデータやAI を扱うクラウドサービスを展開する予定だ。

「City Brain」はアリババの本社が位置している杭州市で最初に導入され、ビデオ記録や、ソーシャルメディア、交通情報などのデータを収集し、処理し、日常運用に利用されている。

アリババ社はクアラルンプール市政府と契約を結び、都市の効率性を向上するため、「City Brain」の導入に取り組む。

初めの段階で、このソリューションを交通システムに導入し、インシデント対応計画や緊急サービス用の経路決定などに使う。

シンガポール

ASEANの諸国ではシンガポールとマレーシアはスマートシティプロジェクトのリーダーである。

中でもシンガポールはSmart nationイニシアティブを展開しており、デジタル・スマート技術の採用によって経済的な競争力の向上や住み心地の改善を目指している。

また、このイニシアティブのプロジェクトは、e-payment(電子支払い)ゲートウェイやスマート都市モビリティ、国民デジタルIDシステムなどが実現できる。

また、シンガポールは政府サービスについても統合し、デジタルプラットホーム上で提供している。

インドネシア・タイ・フィリピン・ベトナム

その他のASEAN諸国もスマートシティに力を注いでいる。

インドネシアはジャカルタ市のスマートシティプロジェクトを進め、Jakarta One Card、ごみ回収車の追跡プロジェクトやスマート街灯プロジェクトを実施している。

タイはDell社とインテル社と協力し、高齢者のスマート保護を中心にSaensukスマートシティプロジェクトを進めている。

フィリピンのダバオ市はIBMのIntelligent Operations Centre (IOC)を導入し、リアルタイム監視によって緊急対応の効率性を向上し、治安とセキュリティ改善を図っている。

ベトナムのダナン市は2025年までにスマートシティになることを目指している。

現在ダナン市はIBM Smarter Citiesイニシアティブを利用したいため、IBM社と交渉中だ。IBM 社の協力でスマートシティインフラストラクチャーの開発、廃棄物の効率的な管理や大気質の管理などに取り組む予定だ。

ASEANは世界の急成長を遂げている地域の一つであり、都市化が進んでいる中、都市で快適な生活を実現するスマートシティソリューションは重要である。

シスコのスマートシティソリューション

シスコはオーストラリアのアデレード市でスマートシティのプロジェクトに100万ドルの投資を行うことを発表した。

このパイロット・プロジェクトの主な目的は渋滞問題を解決し、自動運転車を導入可能な道路状態を達成することだ。

南オーストラリア州政府やアデレード市政府の協力で実施されているこのプロジェクトでは、車両の滞在時間や交差点での車列の長さなどを測る。ダッシュボードを使い、一日中の平均値も測り、決まった交差点で信号機順番の効率性を確認する。

プロジェクトは、シスコの「Cisco Kinetic for Cities」プラットホーム上で稼働し、2つの段階に分かれて実施される。初期段階では渋滞が起こりやすい交差点で6個のセンサーを設置し、交通データを収集する。そのデータに基づき、専用アルゴリズムは最適な信号パターンや横断する歩行者の流れを計算し、提案する。

次の段階では自動運転車の正確な位置や移動確定に使えるかどうかについての評価を行う。

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