テラドローンなど、AEDを搭載した救急用ドローンの飛行実験を実施

テラドローン株式会社、東急不動産ホールディングス株式会社、オムロン ヘルスケア株式会社は、千葉県大網白里市にある一般住宅地とゴルフ場の複合開発地「季美の森」において、迅速な人命救助を目的にAEDを搭載した救急用ドローンによる飛行実験を本年7月31日に実施した。

同実証実験は、ゴルフ場でプレーヤーが倒れられた場合、また、季美の森の住宅地内で住民が倒れた場合を想定し、クラブハウスからゴルフコース・個人住宅に向けてドローンによるAED運搬を行い、通常の対応策であるゴルフカートでのAED運搬や救急車を呼んだときと比較し、ドローンによるAED運搬の有効性を確かめるために行われた。

実験内容は以下の通りだ。

  1. 季美の森ゴルフ倶楽部の10番ホールのグリーン上でプレーヤーが倒れたと想定し、クラブハウスからドローンでAEDを運搬。ゴルフカートでの運搬時間と比較し、ドローンによるAED運搬の有効性を計測する(距離:約450m)
  2. 季美の森の住宅地内でAEDを必要とする方が発生したと想定し、ゴルフ場のクラブハウスから実験対象住宅までドローンによるAED運搬を実施(距離:約350m)

10番ホールのグリーンへのAED運搬実験では、1分44秒でグリーン上空へ到達、2分11秒でAEDを届けることができた。今回は安全の為ドローンの降下を慎重に実施したが、もし降下時間を早めればさらに早く届けることが可能となる見込みだ。

また季美の森の住宅へのAED運搬実験では2分22秒でAEDを届けることができた。事前に近隣消防署から実験対象となる住宅までの移動時間を計測(信号待ちの際には計測を停止)したところ、10分10秒の時間を要しており、ドローンによるAED運搬は、救急車到着までの間に、AEDによる応急処置を早期に実施できる手段として、その有用性を確認することができた。

今回は両実験とも短距離での実験だったが、距離が伸びるほど、また更なる技術向上によりドローンによる運搬は有効性が増すことが期待される。

日本AED財団によると、心停止の救命率は電気ショックが1分遅れるごとに10%ずつ低下する為、AEDの適正配置が難しい郊外団地やスポーツ施設などにおいては、ドローンによるAEDの運搬は、救命率向上に向けた有効な手段であることを確認した。

【関連リンク】
東急不動産(Tokyu Land)
季美の森ゴルフ倶楽部

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