【前編】「製造業特化型」×「高速クラウド」のIoT基盤「FA Cloud」が始動、その全容と3社共同開発の狙いとは —FAプロダクツ、MODE、神戸デジタル・ラボ

多数のホワイトハッカーが在籍する神戸デジタル・ラボが、セキュリティ対策を監修

小泉: 神戸デジタル・ラボ(以下、KDL)さんは、どのように連携されているのでしょうか。

株式会社神戸デジタル・ラボ 村岡正和氏(以下、村岡): MODEさんはIoTのデータストレージの部分を担われていますが、それ以外の「FA Cloud」に必要なミドルウェアやフロントエンドの実装が、SIerである私たちの役目です。

さきほどお話にあったように、MODEさんは非常に高性能な時系列データベースをお持ちです。それによって、「大量のデータを高速で捌けるか」ということを、私たちは(SIerとして)気にする必要がありませんから、全体として大きなコストバリューになると考えています。

また、「FA Cloud」を製造業の方々に使っていただく際に重要なポイントは、セキュリティです。弊社はSIerでありながら、単独でセキュリティ事業部を持っています。そこには約20名のホワイトハッカーが常駐し、セキュリティの診断業務を行っています。

ですから、(ユーザーの)セキュリティを担保できるとともに、セキュリティを意識したシステム構築が可能です。インフラにおいても、アプリケーションにおいても、信頼性の高いシステムを提供できることに弊社のバリューがあるのではないかと思っています。

【前編】現場特化型が日本の製造業IoTを加速、FAプロダクツ、MODE、神戸デジタル・ラボの高速クラウドサービス「FA Cloud」
株式会社神戸デジタル・ラボ 取締役 新事業創造係長IoT班長 村岡正和氏

小泉: MODEさんのしくみを使うと、データを集めて設備の稼働状況を「可視化」するなどはできます。御社(KDL)が開発するのはそれより上のアプリケーションになると思いますが、たとえばどのような機能がありますか。

村岡: おっしゃる通り、可視化であればMODEさんだけで可能です。弊社としては、日本国内の企業それぞれに合わせた細かなケアが、最終的にはお客様のユーザーエクスペリエンスに大きく貢献するところだと思っています。

たとえば、同じダッシュボードでも、お客様の事業部ごとにグループをつくり、画面ごとに管理権限を分けるといったことは、あまり実装されていません。そのあたりの細かな実装が、弊社の役割になります。

上野: たとえば、「ガントチャート」がありますね(下の図)。

村岡: ええ、ガントチャートがまさにそうです。

上野: ガントチャートは、日本のお客様がよく見たがる機能です。ただ、面白いことに、US(アメリカ)では、ガントチャートを欲しいというお客さんはほとんどいません。

小泉: それはなぜですか。

【前編】現場特化型が日本の製造業IoTを加速、FAプロダクツ、MODE、神戸デジタル・ラボの高速クラウドサービス「FA Cloud」
「FA Cloud」の管理画面の一例:右下にあるのが「ガントチャート」で、製造ラインにある各デバイスの稼働状態を時系列で把握することができる。

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