PFNとPFDeNA、少量の血液でがん14種を判定する深層学習技術活用検査システムの共同研究を開始

株式会社 Preferred Networks(以下、PFN)と株式会社ディー・エヌ・エーとPFNの合弁企業である株式会社 PFDeNAは、深層学習技術を活用し、少量の血液で14種類のがん(※1)を早期発見する検査システムの研究開発を開始する。

がんは、日本人の死因の第1位であり、その死亡者数は年間37万人を超え、日本人の2人に1人ががんを患い、死亡した人のうち3.6人に1人ががんによって亡くなっている状態だ。(※2)早期発見が重要ながんは、日本国内の各種がん検診の受診率は3割程度と、先進国の中でも低水準である。

近年では miRNA(※3)を含むExRNA(※4)の遺伝子発現量に着目した研究が多数報告され、各臓器のがんに特徴的に発現するmiRNAが存在していることがわかってきた。がんに罹患すると体液中で発現しているmiRNAの種類や量が変動するため、簡単に採取できる血液などを使ったがん診断が期待されている。

同研究では、国立がん研究センター(以下、NCC)にて、提供者の同意を得て研究用に収集された血液検体(以下、NCC バイオバンク検体)、臨床情報を用いて開発。PFDeNAは、このNCCバイオバンク検体を個人が特定されない形で取扱い、次世代シーケンサー(※5)を用いてExRNA発現量を計測する。

PFNは、計測されたExRNAの発現量と臨床情報を用いて、深層学習によって学習・評価・解析する。これにより、血液中のExRNAの発現量を元に14の種類別にがんの有無を高精度に判定できるシステムの実用化を目指すとしている。

同研究の成果は、PMDA(※6)の承認審査を経る等した上で、2021年を目標に社会実装を行う予定だという。

※1 14種のがん:胃がん、大腸がん、食道がん、膵臓がん、肝臓がん、胆道がん、肺がん、乳がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん、前立腺がん、膀胱がん、腎がんが同研究の対象。
※2 出典:「平成 29 年(2017) 人口動態統計月報年計(概数)の概況」(厚生労働省)
※3 miRNA:遺伝子発現を調整する効果を持つ 20 塩基程度のリボ核酸
※4 ExRNA:同研究で示すExRNAとは、血液などの体液中に存在するRNAのことで、同研究においては主にmiRNA(マイクロ RNA)を指す。miRNAは様々な生命活動の調節に寄与しており、診断用のバイオマーカーとして応用が期待されている。
※5 次世代シーケンサー:DNAの塩基配列を並列的に高速に読み出せる装置
※6 PMDA:独立行政法人医薬品医療機器総合機構のこと。医薬品や医療機器などの品質、有効性および安全性の承認審査を行う機関。

【関連リンク】
ピー・エフ・ディー・エヌ・エー(PFDeNA)
国立がん研究センター(NCC)
医薬品機構(PDMA)

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