凸版印刷、脳波と五感刺激を連携した集中力向上ソリューションの有効性を確認

近年、場所や時間を選ばず仕事をすることが可能となり、個人の働き方が多様化している。これにより、業務効率化が重視され仕事の成果は費やした時間ではなく、個人による成果が重要視される時代となってきており、自己管理による仕事の効率化やパフォーマンスの向上が益々求められている。

凸版印刷は、脳波測定とこれまで提供してきた空間演出ソリューションである「NaturalWindow(※1)」、「アロマシューター(※2)」を組み合わせた集中空間ソリューションを開発し、2019年1月末から2019年2月下旬にかけて、ワークスタイリング八重洲(東京都千代田区丸の内所在)の個室空間における実証実験を行った。

集中空間ソリューションは、脳波測定と連携して映像・音・香りで環境を変化させるソリューションであり、脳波測定を通じて被験者の集中力向上が確認され、有効性が実証されたという。なお、同実証実験は凸版印刷・株式会社NTTデータ・三井不動産株式会社における新事業創出プロジェクトの協力のもと実施された。

同実証実験は前半(2019年1月21日~2019年2月1日)と後半(2019年2月6日~2019年2月22日)に分けられ、被験者約50名により行われた。被験者の耳に凸版印刷がSOSOH&C社と共同開発中の脳波を測定できるイヤホン型脳波測定デバイスを装着し、集中状態を可視化。デバイスが集中度低下を検知すると、Bluetoothで連携しているタブレットなどの情報通信端末からリフレッシュの提案が実施されるという。

凸版印刷、脳波と五感刺激を連携した集中力向上ソリューションの有効性を確認
集中度の低下により、リフレッシュの提案が実施される

被験者が好みに応じた提案内容を選択すると、「NaturalWindow」や「アロマシューター」を活用した映像・音・香りによる空間演出で、集中力向上のための疑似的に変化させた外環境が提供される。

同実証実験では、通常の個室空間(以下、A空間)と同ソリューションを導入した個室空間(以下、B空間)で、被験者が仕事を行った際の集中度の測定・アンケートによる比較が実施された。

アンケート結果では、被験者の69%(45人中、31人)が、A空間よりもB空間において集中できたと回答した。また、被験者の61%(36人中、22人)において、A空間からB空間への環境切り替え後に、より高い集中力上昇率が計測されたという。

凸版印刷は、同実証実験を通じた効果検証により、同ソリューションの実用化に向けての取り組みを進めており、2019年6月からの提供開始を目指している。また今後も、脳波以外の生理指標と味覚や触覚なども含めた五感への刺激を連動させたソリューションの開発を推進していく。

※1 NaturalWindow:4K映像コンテンツを活用し、窓を設置できない閉鎖的な空間でも窓からの眺めを体感することができる、従業員のストレスケア対策を目的とした空間演出ソリューション。2017年3月より提供。
※2 アロマシューター:映像や音声、各種センサーなどと連動して香りを切り替える空間演出ソリューション。2017年7月より提供。

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