近年、核家族化や高齢化が進み、一人暮らしの高齢者が増加している(※)。
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社は、人感・温度・湿度・照度のセンサー、マイク、スピーカーなどを内蔵した照明器具マルチファンクションライトを活用した賃貸不動産向けの高齢者見守りサービスを6月下旬より提供開始する。
賃貸物件に単身で居住する高齢者が主な対象で、本年3月8日より受付を開始した。
またサービス開始時は、株式会社シーラ、株式会社ランドネットと連携して提供する。
この高齢者見守りサービスでは、マルチファンクションライトに搭載された人感センサーや照明操作の履歴をもとに、一定時間記録がない場合に異常通知を行う。
異常を検知した場合、まずマルチファンクションライトのマイク・スピーカー機能を用いて、音声による呼びかけと録音で状況確認する。音声での反応が確認できない場合には、入居者本人に向けて録音記録を添付した安否確認メールを送付する。
メールの開封による安否確認ができない場合は、離れて暮らす家族やマンション管理会社等に第2、第3通報を行うことで、通報を受けた家族や管理会社スタッフに駆けつけなどの連携を促す。なお、入居者本人のメール受信ができない場合は、離れて暮らす家族やマンション管理会社などに直接メール通報を行う。
また、管理会社には各戸の状況を確認するための管理ソフトを提供する。
同サービスの利用にあたり、入居者は、所定の月額利用料を家賃や管理費等とともに、マンション管理会社等へ支払う。

マルチファンクションライトを活用することで、単身で暮らす高齢者のプライバシーを守りながら、万が一に備えることが可能となる。
マルチファンクションライトは、専用のLEDシーリングライトと、コントロール機能などを持ったマルチファンクションユニットを組み合わせた照明器具だ。
ユニット自体が赤外線リモコンとして動作するため、本機を介して、テレビやエアコンなどを操作することができる。
また、スマートフォンアプリを通じた宅外からの操作や、部屋の温度・湿度の見える化、自動操作や音声による通知なども可能だ。Amazon AlexaとGoogle アシスタントにも対応しているため、家電を音声で操作することもできる。
マルチファンクションライトは、大掛かりな設備投資や工事をすることなく、天井照明用ソケットに取り付けるだけで設置が可能だ。また、天井に備え付けるため日常生活への支障が少なく、機器の設置場所を変えたり取り外したりすることにより非常時に検知できなくなる心配もない。
(※)出典:内閣府「平成30年版高齢社会白書」
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