MaaSを8人が語る。Mobility大航海時代の到来 〜八子クラウド座談会レポート(後編)

Mobility Innovation -MONET Technologies 株式会社 事業推進部 部長 上村実氏

「Mobility Innovation」 MONET Technologies 株式会社 事業推進部 部長 上村実氏
「Mobility Innovation」 MONET Technologies 株式会社 事業推進部 部長 上村実氏

Monetとは

MONET Technologies株式会社(以下、Monet)は2019年2月にソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンク)とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)が共同出資し、ソフトバンクの「情報革命で人々を幸せに」とトヨタの「全ての人に移動の自由を」という2つのビジョンを融合し、安心・快適なモビリティ社会の実現を目指すことを目的に設立された。

冒頭の動画でMonetの目指すビジョンの紹介があった。Monetは専用モビリティに様々なサービスと組み合わせて人や荷物の最適な移動だけでなく、複数のサービスも組み合わせ提供をめざしている。たとえば、人が集まる観光地やイベントでの飲食類のサービス提供や、交通インフラに課題を持つ地域での活用、そして地震や火事といった有事の際にも活躍できる車両の提供などだ。

Monetの主な事業内容は、オンデマンドモビリティサービス、データ解析サービス、Autono-MaaS事業である。

Monetの活動内容は広く多岐にわたっていて、そのうちの一つは、日本の法制度改革だ。多くのサービスが生み出されたとしても、それを活用できる場が整備されている必要がある。よりよいサービス提供のためのハードルを取り除くために必要な活動だ。そのほかにも、自治体との協業によるオンデマンド交通事業化、冒頭の動画内でも紹介のあったe-Paletteを使ったMaaS事業化などを目指している。

MonetにおけるMaaS戦略

MonetにおけるMaaSの戦略は大きく3つある。

1.既存交通の高度化(マルチモーダルなサービスの提供)

2.新たなライフスタイルの創出(自動運転による新たなサービスの創出)

3.社会全体の最適化(遊休資産、余剰資産の活用)

これら3つをすべて繋げ、Monetのプラットフォームにて活用してもらうというわけだ。Monet提供予定のプラットフォームには、以下のようなものが含まれている。

Monetのプラットフォームについて
Monetのプラットフォームについて

サービスAPI、データベース、車両配車APIといった収集されたデータを利活用するための基盤に加え、トヨタのe-Paletteと、車両も提供することを見込んでいる。また、3月28日に業務提携を発表した本田技研工業からも車両の提供が行われる可能性があるとのことだ。

自動運転車両の登場は、法規制の現状を鑑みると2020年の半ばごろといわれている。現在Monetでは、実際の車両の運行データ、ブレーキ回数などをe-Paletteに移行するためのデータの準備を進めている。移行後は、地方自治体と提携し、地元の交通事業者と一緒になってサービスが開始できないかかけあっているとのことだ。現在、17の地方自治団体と連携を発表し、うち3自治団体(豊田市小原、横浜市青葉、福山市服部)については既に実証実験を開始している。

Monetコンソーシアム

Monetコンソーシアムは、多様なサービサーとの共創を目指すことを目的としている
Monetコンソーシアムは、多様なサービサーとの共創を目指すことを目的としている

2019年3月28日にMonetサミットを開催し、そのなかでサービスやプロダクトを展開している企業とコンソーシアムの設立を発表した。ここでは、次世代モビリティサービスの推進や、移動における社会課題の解決、価値創造を目的とし新たなビジネスマッチによる事業開発や、MaaS普及に必要な環境整備などを行う。また、当コンソーシアム内ではMaaSに関する勉強会、情報交換会も予定されているそうだ。現在当コンソーシアムには、88社が加盟している。上村氏は、これからも様々な業種との共創をめざし、MaaSのなかまつくりをすすめていくと締めくくった。

Previous

MaaSを8人が語る。Mobility大航海時代の到来 〜八子クラウド座談会レポート(前編)

Arm、VRのリアリティ向上・3D酔いを解消するディスプレイ・プロセッサIP「Arm Mali-D77」を発表

Next