IBM、The Weather Companyの製品およびテクノロジー事業の買収を完了

IBMは、The Weather CompanyのB2B、モバイル、およびクラウド・ベースのWeb資産の買収を完了したことを発表した。

これには、weather.com(英語)、Weather Underground(英語)、The Weather Company(英語) ブランド、そして、同社のグローバルB2BブランドであるWSI(英語)が含まれる。ケーブル・テレビ事業はIBMの買収対象外だが、長期契約に基づいてIBMから気象予報データとアナリティクスのライセンスを受けることになる。

 

両社のテクノロジーと専門知識の融合は、2015年3月にIBMが発表したIoTへの30億ドルの投資に基づき、Watson IoTクラウド (US) ・ プラットフォームの基盤となる。この買収によって、IBMのクラウド・データ・サービス・プラットフォームの規模と機能が大幅に拡張されるほか、中国やインドなど主要市場へのweather.comの新規参入計画をはじめ、The Weather Companyのエンタープライズ・サービス機能と利用者へのサービス提供がグローバル規模に拡大される。

 

買収の完了にともない、IBMは関連する次のような多数の取り組みを発表した。

The Weather Companyのクラウド・データ・プラットフォームが気象情報の枠を超えてWatson IoTのバックボーンとして機能

日々の利用者数が全米第4位のモバイル・アプリケーションをホストし、そのクラウド・ベース・サービスへの最大260億件の照会を毎日処理する、The Weather Companyの動的なクラウド・データ・プラットフォームが、世界中のIBMクラウド・データセンターで運用され、IBMのデータ・サービスおよびWatson IoT事業のテクノロジー・バックボーンとして機能することになる。

スケーラブルでパフォーマンスの高い柔軟なデータ・プラットフォームの1つを利用することで、IBMは、世界各地に設置された何十億ものIoTセンサーからさらに幅広いデータ・セットを迅速に収集できるようになると同時に、世界中の何千万人ものユーザーにリアルタイムの情報と洞察を提供できるようになる。また、この新しいプラットフォームによって、開発者は、IoTセンサー・データへのアクセス、保存、分析をより柔軟に行い、IBM® Watsonから提供されるより有意な深い洞察に基づいて新しいアプリケーションを開発できるようになるだろう。

IBMでは、顧客やパートナーが、急増する自動車や飛行機に搭載されたテレマティックス機器、ビル内のセンサーや環境センサー、ウェアラブル端末、医療用の埋め込み端末、気象観測所、スマートフォン、ソーシャル・メディア、製造ライン、サプライ・チェーンなどから得られる、まったく新しい形のIoTデータを収集して分析し、行動に移すことができるように、2,500人を超える開発者を世界各地に配置している。

 

weather.comをグローバル規模で展開

IBMは、今後3年間で全世界のユーザー基盤を数億単位で増やすことを目的に、中国、インド、ブラジル、メキシコ、日本の5つの主要市場でweather.comを新たに展開する計画を発表。

IBMは現地メディアとの提携や、45を超えるデータ・センターからなるIBMクラウド・ネットワークを活用して、各地域に合わせてパーソナライズされたコンテンツを提供していく予定だ。

 

CEOのデイビット・ケニー(David Kenny)がIBM Watson部門を率いる

The Weather Companyの会長兼CEOであり、過去にはAkamai Technologies社長を務めたこともあるデイビット・ケニー氏がIBM Watsonプラットフォーム事業を担当。ケニー氏は、IBMがWatsonテクノロジー・プラットフォームの拡張を継続する中で、1日に数千万人が利用するプラットフォームの構築に関わる深い専門知識をもたらす。同氏は、Watsonのパートナーや開発者のエコシステム、主なAPI、Watsonを活用した新たなソリューションの構築を監督する。

また、Thomas Cookの前CEOで現在はWatson IoT、教育およびコマースを率いるハリエット・グリーン(Harriet Green)と、Philips Healthcareの前CEOで現在はWatsonヘルスを率いるデボラ・ディサンゾ(Deborah DiSanzo)と協力していく。

Watson事業を立ち上げ、WatsonヘルスとWatson IoTの設立を促進したマイケル・ローディン(Michael Rhodin)は今後、Watson事業開発の指揮をとる。ローディンは、Watsonの次の主要な業界と領域を特定して計画を練ると同時に、関連する買収戦略を監督していく予定だ。

The Weather Companyは、製品技術担当部長であったキャメロン・クレイトン(Cameron Clayton)が指揮をとる予定で、IBMのデータおよびアナリティクス・プラットフォーム事業部門の一部となる。

 

The Weather Companyの企業間取引ブランドであるWSIは、IBM傘下のThe Weather Companyと呼ばれることになる。

 

【関連リンク】
アイビーエム(IBM)
The Weather Company
weather.com(英語)
Weather Underground(英語)
The Weather Company(英語)
WSI(英語)

無料メルマガ会員に登録しませんか?

膨大な記事を効率よくチェック!

IoTNEWSは、毎日10-20本の新着ニュースを公開しております。 また、デジタル社会に必要な視点を養う、DIGITIDEという特集コンテンツも毎日投稿しております。

そこで、週一回配信される、無料のメールマガジン会員になっていただくと、記事一覧やオリジナルコンテンツの情報が取得可能となります。

  • DXに関する最新ニュース
  • 曜日代わりのデジタル社会の潮流を知る『DIGITIDE』
  • 実践を重要視する方に聞く、インタビュー記事
  • 業務改革に必要なDX手法などDXノウハウ

など、多岐にわたるテーマが配信されております。

また、無料メルマガ会員になると、会員限定のコンテンツも読むことができます。

無料メールから、気になるテーマの記事だけをピックアップして読んでいただけます。 ぜひ、無料のメールマガジンを購読して、貴社の取り組みに役立ててください。

無料メルマガ会員登録