富士通、デジタル生産準備ツール「VPS」の新バージョンで製造現場のBOPに貢献

昨今、製造業の現場では、工場ごとに最適化された製造工程の効率化や熟練工のナレッジの共有による生産性の向上が課題となっている。その解決策として、組み立て工程に、作業で使用する部品や作業手順・場所、設備や治工具、製造ノウハウといった製造情報を紐付けて蓄積・管理するBOP(Bill of Process)という考えが注目されている。

そこで、富士通株式会社は、デジタルプロセス株式会社が開発した、製品の組み立て工程を支援するデジタル生産準備ツール「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS(以下、VPS)」の新バージョン「V15L21」を本日から販売開始した。

「VPS V15L21」では、従来の製品情報を軸とした製品構成を保ちつつ、3次元モデルデータを活用しながら工程を軸に製造情報を視覚的に編集し、作り込みを行い、BOP情報として活用できる機能を搭載している。特長は以下の通り。

  • 工程ツリー画面による組み立て工程の流れを考慮した工程計画の実現
    従来のバージョンでは、製品構成に基づいた組み立て順序を製造フロー画面として作成し表示していたが、「VPS V15L21」では、何を、どの部品で、どこで、どのように組み立てるのかといった製造情報を工程ごとに集約し、工程の順番や階層構造を工程ツリー画面として一覧で表示する機能を新たに追加した。工程計画者は、製造フロー画面上での作業の順番や階層に影響せず、工程ツリー画面で工程内の作業順番や階層を変更することができ、事前にできる作業や並行してできる作業を考慮した工程計画を立てることができる。

    また、背景に工場の平面図を取り込み、作業場所に各工程をレイアウトした工程ブロック図を表示することもできる。工程計画者は、工程全体の関係や流れを作業場所の位置関係も含めて計画を検討することが可能だ。

  • 個々の工程における各種製造情報を表示、関連システムとの連携
    工程ツリー画面での一覧表示から、個々の工程ごとに付加された部品の一覧や保管場所、工数や工程全体に掛かる時間などの属性一覧表示への切り替え機能により、必要な工程情報を容易に引き出し、精度の高い工程計画を効率的に行うことができる。

    また、各工程で使用される部品情報の表示や関連するシステムへの出力機能も搭載しており、例えば、部品供給を管理するシステムに該当する工程の作業が行われる場所や使用する部品の種類と数量といった情報を連携させることで、これまで個別に供給部品リストを作成していた作業の効率化が図れる。これにより、計画時間の削減や計画精度向上を実現する。また、類似製品の計画や別工場での同製品の生産計画時などに工程情報の流用を行うことができる。

  • 工程分担リスト機能により、作業量の全体最適化を実現
    作業者や設備などリソース別に割り当てた合計工数を比較し、人数や生産台数別など複数パターンの検討を支援する工程分担機能を搭載。同機能の活用により、工程計画者は、リソースバランスを考慮した作業計画を立てることができ、生産現場の最適化と生産性向上を図ることができる。同機能で作成した工程情報は、同社が無償で提供している「VPS Viewer」でも閲覧することができ、「VPS」を簡易的なBOPとして利用することもできる。

「VPS V15L21」の販売価格は、1ライセンス単位で400万円(税抜)だ。

プレスリリース提供:富士通

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