NXP・サムスン・ボッシュなど、UWB活用のシームレスなユーザー・エクスペリエンスに向けてFiRaコンソーシアムを設立

HID Globalを含むアッサアブロイ・グループ、NXP Semiconductors、サムスン電子、ボッシュのスポンサー・メンバー4社は、FiRaコンソーシアムを設立した。

今回の新たな提携は、新しいアプリケーション向けにすべてのカテゴリーのデバイスをカバーする相互運用性の強固な基盤の確立に対するニーズを認識し、UWB(Ultra-Wideband:超広帯域)エコシステムの成長を目的としており、これにより、優れた測距技術の新たな使用例が拡大して、最終的にはシームレスなユーザー・エクスペリエンスでの新標準確立への道に繋げる。

「Fine Ranging(優れた測距技術)」の略語であるFiRaという名称は、距離測定やターゲットの相対位置の測定の際に極めて高い精度を提供する。UWBの機能は以下の通り。

  • シームレスなアクセス制御
    UWBはセキュリティ付きエントランスに近づく、あるいはエントランスから遠ざかっていく個人の識別、セキュリティ認証情報の検証のほか、認証情報の物理的提示を必要とせずに権限のある個人のみがエントランスを通過できるようにすることを可能にする。
  • ロケーションベース・サービス
    UWBは混雑した多重信号環境であっても高精度ポジショニングを提供し、空港やショッピングモールなどの広い場所でのナビゲートや、立体駐車場でクルマを探し出すことを容易にする。また、ターゲット・デジタル・マーケティング・キャンペーンや人々の歩行データの収集もできる。小売業者はカスタマイズされたオファーの提供、政府機関は通知のカスタム化、エンターテインメント会場はイベント中の情報のパーソナライズが可能になる。
  • デバイス間(ピア・ツー・ピア)サービス
    2個のデバイス間の相対距離や方向を高精度に提供することで、UWBはアンカーやアクセス・ポイントなどのインフラがなくても、デバイス相互の相対位置の把握を可能にする。これにより、人々にとって混雑した場所でも互いを見つけたり、見えない場所にあってもモノを探したりすることができる。

UWB技術の出発点となるのが、低データレートのワイヤレス・コネクティビティと高度な測距技術に不可欠な仕様を定義するIEEE標準802.15.4/4zである。IEEEがすでに確立した標準をベースとし、IEEEが規定したプロファイルに基づく相互運用性標準の策定、IEEE標準の範囲を超えたメカニズムの定義、特定の使用例の迅速な開発をサポートすることが、FiRaコンソーシアムの目的となっている。

低消費電力のスペクトル密度により、UWBは他のワイヤレス規格への干渉がゼロあるいはほぼゼロに近いことから、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth、Wi-Fiなどの他のワイヤレス技術と組み合わせたアプリケーションに適している。

ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社、LitePoint、Telecommunications Technology Association(TTA)は、同コンソーシアムへの初参加企業だ。

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