IoTデバイスとエッジセキュリティ ーJapan IT Week 2019 秋 レポート 2

2019年10月23日~25日まで幕張メッセにてJAPAN IT WEEK秋が開催された。

今回から組み込みシステム開発技術展とソフトウェア、アプリ開発展が新設され、従来からのクラウドコンピューティングEXPOや情報セキリティEXPOなど、ITの要素技術からネットワークインフラ、セキュリティ、アプリケーションまで網羅することができる、大規模な展示会である。

今回は、IoTデバイスとエッジセキュリティについてお届けする。

富士通エレクトロニクス ─ Ontenna


 
Ontennaは富士通エレクトロニクスが提供する音をからだで感じるユーザインタフェースである。
具体的には、デバイスに搭載されたセンサーが光や音を拾うと、光や音の強弱を反映しながらデバイスが振動する。

Ontennaを身に着ける事で、例えばスポーツや音楽フェスなど、特定の音や光に対してデバイスを振動させ、より一体感が増すような演出に利用する事ができる。

また、耳が聞こえない方にとっては、当該デバイスをによって音を知覚する事ができる。これまでは難しかったリズム感や、音楽などを認識する手助けになる。

富士通では、一部のろう学校から順次、無償版を提供している。

太陽誘電 ─キャパシタとエナジーハーベストを用いた通信モジュール


 
エナジーハーベストとは、振動や熱、光などの周囲の環境から収穫できる微小なエネルギーを電力に変換する事だ。
発電出来る電力は非常に小さいが、無線で簡単な(パケットの小さい)通信を飛ばす、程度の電力は利用出来るため、IoTセンサー向けに普及しつつある。

ただし、Bluetoothなどの無線通信を送信するためには、電力が小さいという。

これに対して、太陽誘電社の無線モジュールは、キャパシタ(コンデンサー)を用いる事で、無線送信の際に必要となる電力をアシストする事ができる。

写真のモジュールには、振動や熱を使って発電する素子とキャパシタならびにBluetoothモジュールが内蔵されている。
例えば工場の機械などに設置すれば、機械の振動や熱から発電し、この際に得た電力をキャパシタに貯めておく。Bluetoothを送信する際など、瞬間的に電力を必要とする場合は、振動から発電している電力に加えて、貯めていたキャパシタの電力を利用する。

これらにより、数百バイト程度であれば、電源レスでBluetoothの送信を行う事ができる。

マクニカ ─IoTデバイス、組込機器向けセキリティソリューション


 
マクニカはSpirent、Mocana、Digicert、Infineon、4社のソリューションを活用して、制御機器のIoT化に伴うセキリティ機能の構築および評価サービスを提供する。

認証局(Digicert)より証明書を発行し、任意のデバイスに対してインポートする事で、例えば証明書を持ったデバイスからしかアクセスを受け付けないなど、セキュリティを強化できる。

また、対象のデバイスにMocana TrustPointというソフトウェアをデプロイメントする事で、(サーバー上に予め用意した)Mocana Trust Centerより、HTTPS通信で対象デバイスのソフトウェアアップデートや、証明書の発行ならびに破棄を一括管理でき、デバイス管理者の負担を大きく減らすことができる。

さらには、パッチなどソフトウェアアップデートの際に、改ざん検知ならびに署名検知をデバイス上のMocana TrustPointが行う事で、デバイスに対する不正なソフトウェア更新を防ぐ事ができる。

ハード面では、Infineon製のTPM 1.2、または最新のTPM 2.0対応、セキュリティチップを用意している。

Infineon社によるコンサルテーションサービスも用意しており、セキュリティリスクの洗い出しから、上記のハードウェアならびにソフトウェアIPを用いた実装まで、トータルで提供する。

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