日産、クルマの電動化、知能化のリーダーシップを支えるビジョン「日産インテリジェント・モビリティ」を発表

日産自動車株式会社は、ジュネーブモーターショーにて「ゼロ・エミッション」・「ゼロ・フェイタリティ」の実現に向けたビジョン「日産インテリジェント・モビリティ」を発表した。

同ビジョンは商品を進化させていく上での指針。これは、更なる運転の楽しさを追求すると同時に、クルマがエネルギーをどのように使い、どのように走るのか、そして社会とどのようにつながっていくのかという3つの領域についての考え方を明確化したもので、同社の重要な意思決定を支えるものとなる。

 

日産の社長兼CEOのカルロス ゴーン氏は、次のように語った。

「『日産インテリジェント・モビリティ』は、世界中のお客さまに向けた安全かつ持続可能な社会の実現を目指すためのビジョンです。その実現に向け当社は、グローバルでの電気自動車セグメントにおける先駆者かつリーダーとして長期的な戦略を発表しました。我々は『ゼロ・エミッション』『ゼロ・フェイタリティ』に関する取り組みを次の段階に進め、2020年までに幅広い車種に自動運転技術を搭載するために、研究開発に多大な投資をしています。日産は、こうした取り組みによって、電気自動車や自動運転など革新的な技術による価値を世界中のお客さまに届け、モビリティの新しい時代への道を切り開いていきます」

 

日産インテリジェント・モビリティ

「日産インテリジェント・モビリティ」は、以下の3つの領域から構成される。

・日産インテリジェント・ドライビング:クルマがより信頼できるパートナーへ。日産の自動運転技術「パイロット ドライブ」が代表例
・日産インテリジェント・パワー:クルマの更なる効率化と電動化による走りの楽しさ。電気自動車が代表例
・日産インテリジェント・インテグレーション:クルマと社会がつながることで生まれる新しい価値

それぞれの領域を支えるのは日産の最先端技術。これには高度な車両制御技術や信頼性の高い駆動システムなどの自動運転にもつながる安全技術、最新のエンジンとトランスミッションを組み合わせた高効率なパワートレイン、エネルギーマネージメントのソリューションなども含まれる。

日産は、利用者がクルマで過ごす時間をこれまで以上にリラックスでき、活力を与えワクワクするものにするために、このビジョンを通じて、技術が提供する価値を変えていきたいと考えている。

 

日産インテリジェント・ドライビング

「日産インテリジェント・ドライビング」は、走り、快適性、安全性が重要な要素。日々の運転におけるストレスを取り除き、危険のリスクを減らす技術の多くはすでに実用化されており、ドライバーは危険を認識し、適切なアクションをとることで、安全性を高めることができる。日産は車線逸脱警報、車線逸脱防止支援システム、エマージェンシーブレーキなどの「セーフティ・シールド」技術によりこの分野でリードしてきたが、今後、自動運転技術を主要車種に投入していくことでそのリーダーシップをさらに推し進めていく。

日産は2020年までに欧州、米国、日本、中国向けの複数車種に自動運転技術を搭載する予定。同技術は各市場における主要モデルに搭載予定で、自動運転の第一段階となる高速道路上の単一レーンで安全な自動運転を可能にする技術を搭載した最初のモデルを今年日本で発売する。さらに2017年には欧州向け「キャシュカイ」に同技術を採用する予定。また、欧州では、公道での最先端の自動運転のデモンストレーションを2016年内に実施予定だ。

 

日産インテリジェント・パワー

日産はより長い航続距離の実現に向け、バッテリーのエネルギー密度と性能の向上に取り組んでいる。今回のジュネーブショーで欧州初お披露目となる60kWhの大容量バッテリーを搭載した「ニッサンIDSコンセプト」は、NEDCモードで1回当たりの充電で550kmの航続距離を実現している。

また、充電時間の短縮や他の革新的な手法で電気自動車の可能性を広げるための技術開発も行っている。様々な燃料から電気を生み出す燃料電池などの革新的な技術により、車両の電動化を進めるとともに、再生可能エネルギーの活用も推進していく。なお、ダウンサイズターボやエクストロニックCVTなどの燃費向上や快適な走りを実現するための既存技術もインテリジェント・パワーに含まれる。

 

日産インテリジェント・インテグレーション

自動車メーカーは、充電インフラの整備だけでなく、クルマ、人、そして社会インフラをネットワーク化することで、社会に対して新しい価値を提供し、より環境に優しく、より安全な車社会の実現に貢献できると日産は考えている。

クルマを道路、情報ネットワーク、電力網といった社会インフラとつないでいくことで、将来的な渋滞の緩和やより効率的なカーシェアリング、遠隔操作によるクルマの新しい使い方やエネルギーマネージメントの効率化などが実現していく。

また、日産は日本、欧州、米国、メキシコなどの市場で、電気自動車の充電ネットワーク拡大にも貢献し続けている。急速充電器は既に世界で10,000基以上 設置されている。また、欧州において、日産はパートナーとともに、他社の電気自動車でも充電できる急速充電器の増設に取り組んでいる。これにより市場全体が成長し、日産のユーザーだけではく、欧州すべてのユーザーの利便性が向上し、より安心して電気自動車を利用できるようになると考えている。

 

「日産インテリジェント・モビリティ」はセーフティ・シールドの技術や、電気自動車などの形で既に実用化が始まっている。

そして2016年に日本で、2017年に欧州で自動運転技術を搭載したクルマが投入される。日産が描くインテリジェント・モビリティの全体像は、カーシェアリングや統合的な交通マネージメントシステム、非接触充電ネットワークなどの実現とともにより明確になっていく。

 

【関連リンク】
日産(NISSAN)

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