NECと水資源機構、AIでアユの遡上数を自動計測するシステムの実証を実施

独立行政法人水資源機構では、三重県の長良川河口堰(※1)の運用開始以降、河川環境保全を図りながら、より適切な運用を行うため、環境変化の調査として、毎年、河口堰の魚道(※2)を遡上するアユの稚魚の調査を、遡上が確認され始める4月から6月末までの間、ほぼ毎日実施している。これまでの調査は、魚道にカメラを設置し、日の出から日没までの約12時間録画した映像を目視で計測していた。

そこで、日本電気株式会社(以下、NEC)と水資源機構は、より効率的な計測方法を目指し、AIを用いたアユの遡上数自動計測システムの検討・実証を行った。

今回開発された自動計測システムは、魚道に設置したカメラ映像をクラウド上に保管し、あらかじめAIで学習させた稚魚の泳ぎ方からアユかアユ以外かの魚種判定を行い、自動でアユの遡上数を計測する。

同実証は、本年4月から8月にかけて実施され、天候や日照条件に左右される屋外の映像においても約94%の精度となる計56万匹のアユをほぼリアルタイムで計測し、目視での計測と比較して、計測品質の均一化や計測業務効率化の効果を確認した。

NECは、今回の実証を踏まえ、魚道での計測調査を同様に実施している他の施設への応用・展開を視野に、同システムの来年度の実用化を目指す。

※1 三重県の長良川の河口部に治水と利水を目的に作られた堰。
※2 魚の遡行を補助するため、河川、ダム等に人工的に設けられた通路。

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