障碍者の生活をサポートする取り組み

今月3日、マイクロソフトが、視覚障碍者向けアプリをリリースしたことを以下の記事内で取り上げた。

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さらに、2020年の東京パラリンピックを契機とし、国内においても社会障壁を取り除こうとする動きが活発化している。

また、国連においては、SDGsへの取り組みもあって、17のゴールのうち、「4質の高い教育」、「8働きがいと経済成長」、「10不平等の是正」、「11住み続けられる街づくり」、「17パートナーシップ」の5目標について、関係性があることを言及している(詳細な取り組みについては国連の「Department of Economic and Social AffairsDisability」をページを参照してほしい)。

障碍者をとりまく現状

身体障害、知的障害、精神障害の3区分について、各区分における障害者数の概数は、身体障害者(身体障害児を含む。以下同じ。)436万人、知的障害者(知的障害児を含む。以下同じ。)108万2千人、精神障害者392万4千人となっている。

厚生労働省発行 平成30年度発行 障害者白書より

※政府、国における「障碍者」表記は現段階で「障害者」と表記しているため、引用箇所および固有名詞については、「障害者」と記載している。

近年、知的障碍に対する理解がすすんだこともあって、障害者手帳の発行が増えているそうだ。そのため、人口減少とは反対に障碍者人数は増加の傾向にある。

障碍者の「生活のしづらさ」を取り除く取り組み

平成29(2017)年3月に、障碍者当事者も参画した「バリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会」が設置されたこともあって、バリアフリー法への検討が開始した。

ただし、まだこういった法律においても検討が始まったばかりであり、国内では障碍者として認定される人が増える一方で、生活圏において「生活のしづらさ」が取り除けてはいない。

こうした「生活のしづらさ」における取り組みを開始している事例を紹介したい。

歩行を助ける

金沢工業大学では、検証実験ではあるがこのような取り組みを行っている。

検証者に、カメラを身につけてもらい、既存の公共インフラである点字ブロックを歩く。そうすると、カメラは歩道上のコード化された点字ブロックを読み取り、被験者の状況に応じてAIが行き先や施設の情報を音声案内するという仕組みだ。

点字ブロックを活用することで、GPSでは困難だった細かい精度での案内情報の提供ができるとのことだ。

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排泄を助ける

トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社が開発した「DFree Personal(ディー・フリー・パーソナル)」は、小型の超音波センサーを用いたIoTウェアラブルデバイスだ。

下腹部に装着することで膀胱の変化を捉え、スマートフォンやタブレット上の専用アプリで排泄のタイミングを知らせてくれる。

DFree本体と携帯端末は直接Bluetooth通信にて連携するため、外出先でも利用が可能である。実証実験は、障碍をもつ児童の協力のもと、おこなわれた。

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時刻を知りたい人を助ける

タック・タッチは、文字盤も針もない時計だ。振動のみで時刻をつたえてくれ、健常者も障碍者も使用することができる。

非常にシンプルではあるものの電池交換は1年半近くもつようで、フラットな見た目からもひっかかりがなく安全に使用できそうだった。

SOURCE: タック・タッチ

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